研究課題/領域番号 |
18740238
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
数理物理・物性基礎
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研究機関 | 千歳科学技術大学 |
研究代表者 |
寺本 敬 千歳科学技術大学, 光科学部, 講師 (40382543)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
2007年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2006年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | 計算物理 / 数値解析 / ソフトマター / 非線形物理 / トポロジー / 反応拡散系 / 時空カオス |
研究概要 |
複合材料分野においては、異なる材料の3次元構造制御により、より機能的な材料を見いだそうとしている。小角X線散乱実験等により得られる逆空間情報としての散乱データから構造推定には、リバースモンテカルロ法(RMC)粒子シミュレーションが有効である。本年度は、ダブルジャイロイド等の3次元周期ネットワーク構造について、複数の散乱光軸方向の2次元散乱パターンを用いた大規模RMCシミュレーションを行い、実空間データとして再構成された3次元粒子配置が参照した構造と位相的に同等であるかを、ホモロジー量(多面体のべッチ数)を用いて判定する方法を確立した。この結果は、2008年5月にPhysical Review Eより刊行される。またジブロック共重合体系のモルフォロジー転移ダイナミクスについて、層状-柱状構造転移では穴あき層状構造が中間構造として得られ、ドメインや穴の数を定量的に評価可能であることを示した。これら複雑モルフォロジーの分類だけでなく、転移構造間の相対的な特徴付けについてもホモロジー量による解析が有効であることを示した。これらの結果は、数理解析研究所講究録より2008年度中に刊行される。2007年9月の応用数理サマーセミナーでは、複雑な空間パターンへの計算ホモロジーの適用方法に関する講演を行い、解析アルゴリズムを開発しているグループからの助言を得ることができた。また2007年12月には、名古屋大学の国際ワークショップにて講演を行ない、反応拡散系の数理モデルから得られるモルフォロジーの数値シミュレーション、及び分岐解析について講演し、不安定モルフォロジーとその不安定性の特徴付けが、大域的なパターンダイナミクスの制御に重要であることを示した。
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