研究課題/領域番号 |
18740337
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
岩石・鉱物・鉱床学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
三宅 亮 京都大学, 大学院・理学研究科, 准教授 (10324609)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2007年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2006年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
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キーワード | エンスタタイト / 高温その場観察 / 相転移 / 構造解析 |
研究概要 |
エンスタタイトは造岩鉱物中できわめて重要な鉱物であり、古くから現在に至るまで多くの研究が行われている。しかし、いまだ未解決な問題としてエンスタタイトーディオプサイド系の高温型斜方輝石相の問題がある。そこで本申請課題の研究目的は、(1)高温型斜方輝石相の存在を確認し、(2)エンスタタイトーディオプサイド系の相図の再検討を行うことである。 (1)「高温型斜方輝石の存在を確認する」ために、合成した試料について、高エネルギー加速器研究機構 物質構造科学研究所 放射光科学研究施設(PF)において、高温X線その場観察実験を行い、格子定数や構造の温度変化を明らかにした。また18年度に購入した顕微鏡用加熱ステージを用いてラマン分光その場観察実験を行った。その結果、約1150-1200℃で低温型のから高温型への構造の飛びが観察でき、明らかに異なる構造であることが分かった。 (2)「エンスタタイトーディオプサイド系の相図の再検討」のために合成実験を行った。その結果、組成約Wo2En98-Wo4En96、温度1370-1445℃の範囲に安定領域が存在することが分かつた。この領域はピジョン輝石の安定領域に比べると狭い。 さらに高温で出来たとされている小笠原諸島に産出するボニナイトや東南極大陸のナピア岩体に産する超高温変成岩中に、この高温型斜方輝石が関与している・相として出現している可能性があるかについて観察を行った。光学顕微鏡、走査型電子顕微鏡(EDX, EBSD)を用いて観察・分析を行ったが、高温型斜方輝石を見いだすことが出来なかった。この理由として、Fe成分の影響、圧力の影響、温度が1400℃近くまで達していなかったなどが考えられる。
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