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カルボン酸-アミン塩よりなる二成分液晶を用いた新規反応場の創成

研究課題

研究課題/領域番号 18750077
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 合成化学
研究機関東京大学

研究代表者

石田 康博  東京大学, 大学院・工学系研究科, 講師 (20343113)

研究期間 (年度) 2006 – 2007
研究課題ステータス 完了 (2007年度)
配分額 *注記
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2007年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2006年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
キーワード液晶 / カルボン酸 / アミン / 光反応 / 不斉選択性 / 位置選択性 / 鋳型効果 / カルボン酸-アミン塩 / 反応場 / 不斉選択的 / 位置選択的 / 鋳型
研究概要

我々はこれまでに、カルボン酸と第一級アミンとの塩において、どちらか一方のユニットにアルキル長鎖を導入することにより、サーモトロピック液晶が形成されることを見いだしてきた。本研究では、この酸-塩基二成分液晶を利用し、液晶中に閉じ込められた物質の化学反応について系統的な研究を行なうことにより'液晶反応場'の潜在能力を明らかにすることを目標とした。研究の初期段階として、カルボン酸ユニットとして光二量化能を有するアントラセンカルボン酸を用い、これと両親媒性アミンとの塩が形成する液晶の中でカルボン酸の光反応を行ない、反応効率・選択性を調べた。
昨年度の研究において、代表的天然アルカロイドであるノルエフェドリン類似の骨格を有する両親媒性アミン、ならびにそのジアステレオマーであるシュードノルエフェドリン型の両親媒性アミンの合成法が確立された。そこで、これらの両親媒性アミンが形成する液晶の構造を調べた所、1-アントラセンカルボン酸との塩では矩形柱状液晶、2-アントラセンカルボン酸との塩では層状液晶となることが分かった。
得られた酸塩基液晶を用い、アントラセンカルボン酸の光二量化反応を行なった。この反応では生成物として4種類の位置異性体が生成しうるが、興味深いことに、いずれの場合にも2種類の異性体のみ選択的に合成されることが明らかとなった。特に、ノルエフェドリン型の両親媒性アミンと2-アントラセンカルボン酸との塩を用いた場合には、キラルな異性体が主生成物(生成比70%)となり、その光学的組成に最大で86%eeの偏りが生じた。このように、結晶反応場に匹敵する選択性、ならびに結晶反応場では得難い基質一般性が達成され、本液晶反応場の有用性が示された。

報告書

(2件)
  • 2007 実績報告書
  • 2006 実績報告書
  • 研究成果

    (6件)

すべて 2008 2007 2006

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] Solid-State Hosts by the Template Polymerization of Columnar Liquid Crystals: Locked Supramolecular Architectures around Chiral 2-Amino Alcohols2007

    • 著者名/発表者名
      石田康博、天野清香、西郷和彦
    • 雑誌名

      Chemistry-A European Journal 13

      ページ: 5186-5196

    • 関連する報告書
      2007 実績報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] カルボン酸-アミン塩よりなる二成分液晶のホスト・ゲスト化学2006

    • 著者名/発表者名
      石田 康博, 天野 清香, 加藤 峻也, 岩橋 信卓, 三沢 彩, 西郷 和彦
    • 雑誌名

      第一回ホスト-ゲスト化学シンポジウム 講演要旨集

      ページ: 35-36

    • 関連する報告書
      2006 実績報告書
  • [雑誌論文] キラル液晶反応場の構築と応用2006

    • 著者名/発表者名
      甲斐 裕紀子, 石田 康博, 西郷 和彦
    • 雑誌名

      シンポジウム モレキュラー・キラリティー2006 講演要旨集

      ページ: 259-261

    • 関連する報告書
      2006 実績報告書
  • [学会発表] キラル液晶反応場におけるアントラセンカルボン酸の光二量化反応の制御2008

    • 著者名/発表者名
      甲斐裕紀子、石田康博、西郷和彦
    • 学会等名
      日本化学会第88春季年会
    • 発表場所
      立教大学(池袋)
    • 年月日
      2008-03-28
    • 関連する報告書
      2007 実績報告書
  • [学会発表] 液晶の鋳型重合を用いた有機ゼオライトの開発2008

    • 著者名/発表者名
      石田康博、天野清香、西郷和彦
    • 学会等名
      高分子材料開発のための俯瞰的シンポジウム
    • 発表場所
      東京工業大学(大岡山)
    • 年月日
      2008-01-11
    • 関連する報告書
      2007 実績報告書
  • [学会発表] キラル液晶反応揚におけるアントラセンカルボン酸の光二量化反応の制御2007

    • 著者名/発表者名
      甲斐裕紀子、石田康博、西郷和彦
    • 学会等名
      第7回 界面ナノアーキテクトニクスワークショップ
    • 発表場所
      産業技術総合研究所つくばセンター
    • 年月日
      2007-12-13
    • 関連する報告書
      2007 実績報告書

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公開日: 2006-04-01   更新日: 2016-04-21  

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