研究課題/領域番号 |
18750079
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
合成化学
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
田中 浩士 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助教 (40334544)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2007年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2006年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | グリコシル化反応 / 立体選択的 / ケミカルプロープ / 天然物 / オリゴ糖 / ベンジルスルホニル基 / 酸化的活性化 / ケミカルプローブ / ヨウ素 |
研究概要 |
2-デオキシオリゴ糖は、生物活性天然物の中に多く見られる糖鎖であり、生物活性発現に重要な役割を果たしていることが知られている。私は、デオキシオリゴ糖鎖は新規生体制御物質の創成のための有用なテンプレートになると期待した。しかし、これらの2-デオキシ糖鎖は通常の糖鎖と比較して合成上数多くの問題点が存在し、容易に供給することが難しい。本研究では、直接的グリコシル化反応を基盤とする効率的なデオキシオリゴ糖鎖の合成法の開発を目指した。昨年度、我々は、直接的かつ立体選択的な新規グリコシル化反応の開発に成功した。本年度は、本手法を基盤とした天然物にみられるオリゴデオキシ糖鎖の合成の検討を行った。ターゲットとして、ランドマイシンに含まれるデオキシ6糖の中の鍵構造である3糖の合成を目指した。ランドマイシンは、抗腫瘍作用を示す抗生物質であり、その糖鎖部が活性発現に大きく影響していることが明らかになっている。糖鎖部の効率的な合成法の確立は、糖鎖部の生物活性発現における詳細な役割を明らかにするために有用である。検討の結果、デオキシ糖グリコシル化反応の立体選択性を妨げること無く、かつ、化学選択的に脱保護できる保護基として、ナフチルメチル基および、パラニトロベンジルエチルスルフオニル基を見出した。さらに、より不安定な2、3、6-デオキシ糖の効率的なグリコシル化反応として、チオ糖をトリフレート塩の存在下、ブロモスクシンイミドで活性化することにより、他のデオキシ糖のグリコシド結合を壊すこと無くα選択的にグリコシル化できることを見出した。本知見に基づいて、当初の目的であったランドマイシンの3糖コア部効率的な合成法の開発に成功した。
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