• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

フロンティア軌道の形状に関するNMR研究:d電子はどこまで非局在化できるのか

研究課題

研究課題/領域番号 18750109
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 機能物質化学
研究機関北海道大学

研究代表者

丸田 悟郎 (丸田 悟朗)  北海道大学, 大学院・理学研究院, 助教 (00333592)

研究期間 (年度) 2006 – 2007
研究課題ステータス 完了 (2007年度)
配分額 *注記
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2007年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2006年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
キーワードフロンティア軌道 / 量子化学計算 / 固体高分解NMR / 常磁性金属錯体 / スピン密度分布 / 3d金属錯体 / 軌道コヒーレンス / バンド計算 / 固体高分解能NMR / 磁性金属錯体 / 電子スピン密度 / 超微細結合定数 / 分子磁性 / 原子価互変異性 / 常磁性NMR
研究概要

本研究では、常磁性金属錯体のSOMOの形状を、固体高分解能核磁気共鳴(NMR)スペクトルから得られる超微細結合定数(hfcc;スピン密度分布の目安)から決定した。研究対象とする系は、Cr^<III>〜Cu^<II>の3d金属錯体とした。量子化学計算を相補的に実行し、光物性、磁性、伝導性など物性を発現する物質や、電子伝達タンパク質などの物性/機能の発現機構を、配位子にまで拡がったSOMOの形状から説明を行った。従来は溶液の常磁性NMRや拡張ヒュッケル法などを組み合わせることで説明がなされてきたが、どこまで広がるのか?という疑問を突き詰め配位子末端の置換基まで考慮すると、本方法論では困難が生じる。また、固体のバンド計算によりフロンティア軌道の広がりを考慮しても、「結晶全体に拡がっている」程度の解しかえられず、十分な回答を得ることは一般に困難である。本研究で検討対象としているのは、軌道のコヒーレンスがどこまで広がっているのか、ということである。そこで本研究では、冒頭で述べた手法に基づき、まず、3d金属錯体のSOMOが、(1)どれくらい(どこまで)、(2)どのように配位子の上に広がっているのか、また、(3)なぜそのように拡がっているのかを明らかとした。具体的には、合成した既知物質のNMR測定より各系のhfccを決定し、非局在化したSOMOとスピン密度分布に合理的な説明を与えた。従来より与えられていた「測定した物質のhfccがこうであった、SOMOがどうであった」という報告ではなく、「どのようなスピン密度分布が得られても、例えそれが科学的直感に反していても、それは必ず理解でき、説明可能である」ことの一例を本研究にて示すことができた。

報告書

(2件)
  • 2007 実績報告書
  • 2006 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて 2008 2007

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] Spin and charge fluctuation occurring in valence tautomerism and cooperative effects in the solid-state2007

    • 著者名/発表者名
      Y.Kadohashi
    • 雑誌名

      Polyhedron 26

      ページ: 2342-2346

    • 関連する報告書
      2007 実績報告書
    • 査読あり
  • [学会発表] 反強磁性体ナノ粒子の磁気的特異性2008

    • 著者名/発表者名
      中村 泰規
    • 学会等名
      日本化学会第88回春季年会
    • 発表場所
      東京
    • 関連する報告書
      2007 実績報告書
  • [学会発表] トリアゾール配位子を持つ銅(II)錯体の三次元ネットワーク構造と物性2008

    • 著者名/発表者名
      山田 哲也
    • 学会等名
      日本化学会第88回春季年会
    • 発表場所
      東京
    • 関連する報告書
      2007 実績報告書
  • [学会発表] 原子価互変異性を示すベンゾキノン・コバルト錯体のスピン状態2008

    • 著者名/発表者名
      丸田 悟朗
    • 学会等名
      日本化学会第88回春季年会
    • 発表場所
      東京
    • 関連する報告書
      2007 実績報告書

URL: 

公開日: 2006-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi