研究課題/領域番号 |
18760008
|
研究種目 |
若手研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
応用物性・結晶工学
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
上ヱ地 義徳 東大, 新領域創成科学研究科, 助手 (10312985)
|
研究期間 (年度) |
2006 – 2007
|
研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
|
配分額 *注記 |
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
2007年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2006年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
|
キーワード | X線エリプソメトリー / X線移相子 / X線偏光解消子 / シンクロトロン放射光 / X線偏光解析法 / 機能性物質 / 光誘起相転移 |
研究概要 |
先ず、我々の開発したユニバーサルX線エリプソメーターにX線用クライオスタット(低温装置)を導入した。ユニバーサルX線エリプソメーターはX線偏光子、収差補償型X線移相子、イオンチェンバーから構成され、直線偏光XAFSにより選択元素近傍の原子の配位構造や価数などの化学状態、円偏光XAFSにより選択元素の磁性を観察することができ、機能性物質の構造と機能との関係を明らかにすることができる。また、クライオスタットは、4〜300Kの範囲で温度制御でき、超伝導電磁石により最大1Tまで磁場を印可できる。紫外線照射前後の変化を観察するため試料セルへ紫外線を照射するための光ファイバーを用いた。 光誘起磁性錯体Nd(DMF)4(H2O)3(CN)Fe(CN)5・H20は、10〜50Kの間で紫外線を照射することにより、磁化率が変化する光誘起磁性錯体である。この系で光誘起はFeの3d軌道とNdの4f軌道の混成が深く寄与していると予測され、この機能の解明にはFeやNd原子近傍の配位構造を観察することが重要である。そこで、ユニバーサルX線エリプソメーターを用いて、直線偏光XAFSによりNdとFeの配位構造や価数などの化学状態を調べた。X線のエネルギーは、NdのL2吸収端、L3吸収端、FeのK吸収端を用いた。FEFF8を用いたシミュレーションとの比較により、シアノ架橋の変角の変化が重要な意味を持つことが示唆された。
|