研究課題/領域番号 |
18760012
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
応用物性・結晶工学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
川山 巌 大阪大学, レーザーエネルギー学研究センター, 助教 (10332264)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2007年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2006年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | ジョセフソン接合 / 光応答 / フェムト秒パルスレーザー / 光演算 / 磁束フロートランジスタ / 光生成磁束 / ジョセフソン磁束フロートランジスタ / 光演算素子 |
研究概要 |
前年度には、ジョセフソン磁束量子フロートランジスタ(JVFT)にフェム卜秒レーザーパルスを照射し、その光照射および磁場印可の双方により独立に磁束の制御が可能であること示し、高速演算素子としての可能性を示した。平成19年度はJVFTの応答速度を検証するため、ダブルパルス計測システムを構築しその特性を評価した。本計測システムでは、波長800nm、パルス幅約lOOfsのフェムト秒レーザーを2つに分岐し、ディレイステージによりレーザー照射のタイミングをサブピコ秒レベルで制御することにより光応答時間を計測することが可能である。本システムを用いて、JVFTのジョセフソン接合部にフェムト秒レーザーを照射した結果、パルス間隔が約5ps以下の時に電圧出力を観測することができた。このことは、JFVTの応答時間が5ps以下であることを示している。従来ジョセフソン接合または超伝導マイクロブリッジ単体の光応答を計測した例はあるが、ジョセフソンデバイスとしての動作速度をサブピコ秒レベルで定量的に計測したのは今回の実験が初めてであり、JVFTタイプのジョセフソン素子が高速スイッチングデバイスとして機能することを明らかにした意義は非常に大きいと考える。さらに素子構造を最適化することにより、原理的にはサブピコ秒レベルの応答が可能であると考えており、今後デバイスの動作メカニズムを詳細に解析するとともに、さらなる高速化を図る予定である。また、本研究によりジョセフソン接合が応答する最小のレーザー強度が超伝導ブリッジの場合に比べで1桁〜2桁小さいことが分かった。
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