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Au2次元成長に見られるフラクタル性の起源の解明

研究課題

研究課題/領域番号 18760027
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 薄膜・表面界面物性
研究機関東京大学

研究代表者

小倉 正平  東京大学, 生産技術研究所, 技術職員 (10396905)

研究期間 (年度) 2006 – 2007
研究課題ステータス 完了 (2007年度)
配分額 *注記
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2007年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2006年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
キーワードフラクタル / 表面拡散 / 原子追跡 / 走査トンネル顕微鏡 / 金
研究概要

表面における樹枝状島はフラクタル性を持ち,バルク表面にはない物性や表面反応性を示すことが期待されている.樹枝状成長は拡散律速凝集モデルで説明されているが,フラクタル性の起源は必ずしも明らかになっていない.本研究は,走査トンネル顕微鏡を用いた原子追跡法とモンテカルロシミュレーションによりIr(111),Pt(111)表面におけるAuの拡散係数とAu2次元島のフラクタル性の起源を明らかにすることを目的とした.本年度は,前年度に開発した原子追跡装置の動作確認と,シミュレーションによる拡散係数の解析を行った.Si(111)-7x7表面の単原子層高さのステップ付近でチップを旋回させ,ロックインアンプにより検出したトンネル電流の位相からステップの方向を判断し,ステップの方向にチップを動かすことに成功し,原子追跡に必要な時間・空間分解能を持つことを確認した.また島の外周に沿った拡散を取り入れた薄膜成長のモンテカルロシミュレーションプログラムを開発し,走査トンネル顕微鏡による測定で得られた島の形状をシミュレーションの結果と比較することにより,島の外周に沿った拡散(エッジ拡散)の拡散障壁を解析した.Ir(111)表面に作成したAu島のエッジ拡散の障壁が1層目では0.5eV,2層目以降では0.25eVであり下地依存性があることを明らかにした.またシミュレーションにより,エッジ拡散障壁に対して島のフラクタル次元が1.7から2へ連続的に変化することを見出し,エッジ拡散障壁の値が大きくなると島にフラクタル性が現れることを明らかにした.さらに島の成長確率が粒子濃度勾配のべき乗で与えられるとする一般化拡散律速凝集モデルを用いて,フラクタル次元の連続的な変化を説明した.

報告書

(2件)
  • 2007 実績報告書
  • 2006 実績報告書
  • 研究成果

    (6件)

すべて 2008 2007 2006

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] Terrace diffusion of Au atoms on Ir(111)2008

    • 著者名/発表者名
      S. Ogura and K. Fukutani
    • 雑誌名

      Journal of Physics: Conference Series 100

      ページ: 720031-4

    • 関連する報告書
      2007 実績報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] Dendritic and non-dendritic transitions in Au islands investigated by scanning tunneling microscopy and Monte Carlo simulations2006

    • 著者名/発表者名
      S.Ogura, K.Fukutani, M.Matsumoto, T.Okano, M.Okada, T.Kasai
    • 雑誌名

      Physical Review B 73

      ページ: 125442-125442

    • 関連する報告書
      2006 実績報告書
  • [雑誌論文] 金属表面におけるAu薄膜のフラクタル成長2006

    • 著者名/発表者名
      小倉正平, 福谷克之
    • 雑誌名

      固体物理 41

      ページ: 519-519

    • NAID

      40007465873

    • 関連する報告書
      2006 実績報告書
  • [学会発表] Ir(111)表面上のAu島成長のフラクタル次元と臨界核サイズ2007

    • 著者名/発表者名
      小倉正平, 福谷克之
    • 学会等名
      「結晶成長の数理」第2回研究会
    • 発表場所
      学習院大学
    • 年月日
      2007-12-27
    • 関連する報告書
      2007 実績報告書
  • [学会発表] Ir(111)表面におけるAuの拡散2007

    • 著者名/発表者名
      小倉正平, 中村純, 福谷克之
    • 学会等名
      日本物理学会 第62回年次大会
    • 発表場所
      北海道大学
    • 年月日
      2007-09-22
    • 関連する報告書
      2007 実績報告書
  • [学会発表] Terrace and step-down diffusions of Au atoms on clean and Au-covered Ir(111) surfaces2007

    • 著者名/発表者名
      S. Ogura and K. Fukutani
    • 学会等名
      IVC17/ICSS13/ICN+T2007
    • 発表場所
      Stockholm, Sweden
    • 年月日
      2007-07-02
    • 関連する報告書
      2007 実績報告書

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公開日: 2006-04-01   更新日: 2016-04-21  

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