研究課題/領域番号 |
18760095
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
生産工学・加工学
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研究機関 | 長野工業高等専門学校 |
研究代表者 |
磯部 浩已 長野工業高等専門学校, 機械工学科, 准教授 (60272861)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2007年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2006年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
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キーワード | 振動援用加工 / 金型加工 / ドリル加工 / 小径穴加工 / 超硬合金 / 焼き入れ鋼 |
研究概要 |
慣用的なドリル加工に、超音波振動を重畳することで、a)切りくず排出や潤滑剤の供給を促進することで切削抵抗を抑える、b)工具先端外周部の速度成分は、工具回転による速度成分と振動速度成分の和になる効果がある。これらの特長は、a)については剛性の低い工具、b)については切削速度を稼ぐことが困難な加工に有効である。すなわち小径ドリル工具において、超音波振動援用加工技術は有効であるはずであった。これまで、工具径φ1のドリル工具を超音波振動させることで、切削抵抗が非常に小さくなり、工具の長寿命化やバリの抑制などの効果を確認した。しかし、この手法をφ0.2のドリル工具において適用した場合、超音波振動の効果は消失し、工具の摩耗が激しくなったり、被加工穴が歪んだりする現象が見られた。ドリル工具の有限要素振動解析および振動状態の高速度カメラ撮影を行って本実験装置での駆動周波数60kHz近辺における振動モードを観測した結果、ドリル工具が軸方向に縦振動せずに、曲げ振動モードが顕著であることが確認された。その結果、工具先端が被削材に衝突することで、工具寿命が低下したり、穴形状が歪んだと考えられる。すなわち、φ0.2程度の市販小径ドリル工具を縦振動モードで超音波振動援用加工に利用することはできないことがわかった。しかし、φ0.2程度の穴あけ加工は、燃料噴射ノズルや半導体製造・検査装置において最も需要の多い穴径であり、なんらかの対応が必要である。今後は、超音波振動援用加工に特化した工具形状を設計・製作する予定である。
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