粗視化に基づくメゾスコピックな乱流遷移機構の解明と応用

• 研究課題/領域番号: 18760148
• 研究種目: 若手研究(B)
• 配分区分: 補助金
• 研究分野: 熱工学
• 研究機関: 大阪大学
• 研究代表者: 石田 秀士 大阪大学, 大学院基礎工学研究科, 助教 (80283737)
• 研究期間 (年度): 2006 – 2008
• 研究課題ステータス: 完了 (2008年度)
• 配分額: 3,080千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 180千円); 2008年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円); 2007年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円); 2006年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
• キーワード: 粗視化 / 中間スケール系 / 乱流遷移 / マスター方程式 / 局所エントロピー / エントロピー生成 / 散逸系 / 位相空間膨張率 / 正値性 / 熱力学的極限 / 離散確率密度 / 情報量生成 / マルチベーカーマップ / 乱流 / 大規模構造

研究概要

本研究では粗視化に基づいて中間スケール的(mesoscopic)に乱流遷移機構を解明することを目的に,確率測度のmaster方程式表現に基づく局所エントロピー方程式を導出し,この局所エントロピー方程式の各項を巨視的微少領域上で積分するか,アンサンブル平均することで巨視的熱力学量の振る舞いを説明するできることを証明した.この過程でエントロピー増大の法則に相当する全体系におけるエントロピー生成の正値性を非平衡・非定常状態で証明することに世界で初めて成功した.この成果は最終的な乱流遷移機構の解明をはじめ,乱流に対する力学系的アプローチの適用性をより高めるものとして期待される.

研究成果

• [雑誌論文] A decomposed equation for local entropy and entropy production in volume-preserving coarse-grained systems (2009)
  • 著者名/発表者名: H. Ishida
  • 雑誌名: Physica A 388 ページ: 332-342
• [雑誌論文] Revaluation of the First-Order Upwind Difference Scheme to Solve Coarse-Grained Master Equations (2007)
  • 著者名/発表者名: Ishida, H., Momose, K.
  • 雑誌名: J. Comput. Phys. Vol. 221 ページ: 106-121
• [学会発表] 正のエントロピー生成 (2008)
  • 著者名/発表者名: 石田秀士
  • 学会等名: 第3回非線形テクノサイエンス講演会
  • 発表場所: 千里ライフサイエンスセンター
• [学会発表] A decomposed equation for local entropy and entropy production in any coarse-grained system (2007)
  • 著者名/発表者名: H. Ishida
  • 学会等名: presented in Statphys 23
  • 発表場所: Genova, Italy
• [備考]
  • URL: http://www.dma.jim.osaka-u.ac.jp/kg-portal/aspI/RX0011D.asp?UNO=12146&page=