研究概要 |
本研究では,作業アームを持つ水中ロボットの自動化を行い,水中作業の効率化を図ることを目標とする.その際,外乱の影響を小さくする抑えるためのスラスタ・マニピュレータ配置の理論的考察や水中ロボット本体のハードウェア製作を行った.作業アームを持つ水中ロボットの自動化技術は,今後の産業分野や科学分野などにおいて重要な役割を持つことが期待される. その実現のため,本研究では以下の課題を行なった.課題(1):外乱の影響を軽減する作業アームと水中ロボットの設計手法の提案と製作を行なった.課題(2):作業アームを装備した水中ロボットの一部機能の自動化を行った. 課題(1)では,ハードウェア的に流体抵抗が小さく,アーム動作によって生じる外乱が作用した場合にも安定姿勢を維持する水中ロボットの製作を行なった.また,スラスタ配置とマニピュレータ配置から,水中ロボットがどの程度,外乱に対してロバストかを評価する定量的手法も考案した.それらに基づき,水中ロボット本体の浮力材,スラスタ,電装機器などの配置を決定した.その後,制御実験システムを構築し,実験を遂行できる状態にした. 課題(2)では,水中ロボットに搭載したカメラ画像を利用して画像処理フィードバック制御を行ない,オペレータはマニピュレータのみを操縦することで,オペレータの操縦負担の軽減を図ることに成功した.また, 3次元力学シミュレータも構築し,水中ロボット開発やオペレータの操縦時におけるインターフェイスとしても利用可能となっている.将来的には水中ロボットの更なる自動化を図っていく.
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