研究課題/領域番号 |
18760231
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
電子・電気材料工学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
松井 裕章 大阪大学, ナノサイエンス・ナノチクロジー研究推進機構, 特任助教 (80397752)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2007年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2006年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | 酸化亜鉛(ZnO) / 非極性成長 / 1次元表面ナノ細線構造 / ヘテロ界面 / 低温電子輸送 / 量子井戸構造 / ZnO / ZnCoO及びMgZnO / Zn極性成長 / 表面ナノ細線構造 / 多重量子井戸構造 / 強磁性 / 酸素分圧変調法 |
研究概要 |
本年度における研究は、表面ナノ構造をテンプレートとして、その上に、量子ヘテロ界面を形成し、低温域における量子伝導を観測する。ナノ細線構造の局所結晶構造は透過電子顕微鏡(TEM)を用いて同定された。平面TEM観察から、面内方向に転位の導入は見られない。ZnOの非極性は、異方的な原子配列を有し、薄膜成長中は、異方的な表面拡散が生じる。そして、表面ナノ細線は、シュワベールバリア効果によってボトムアップ的に自己形成さる。ナノ細線構造のサイドファセットは、原子スケールでのステップ構造から定義され、テラス面は熱力学的に最安定なM面によって構成されていた。ナノ細線構造は、転位や欠陥を伴わず、原子スケールで秩序化した段丘構造を持つ。ZnO(M面)と呼ばれる非極性面は、光学選択則(E⊥c,E//c)が存在し、偏光性を生じる。品質の高い試料は、理論的な光学選択則を満たす。MgZnO/ZnO多重量子井戸構造膜の低温発光分析を行った。結果として、光学選択則が明瞭に観測され、偏光度(P)=0.50程度得られ、結晶学的・光学的に優れた両氏井戸試料であることを確認した。 成長させた薄膜の残留電子濃度は、10^<17>cm^<-3>桁である。ZnO単層膜のホール測定から導出される移動度〓において、ナノストライプ構造に平行(μ_<//>)及び直行(μ⊥)との移動度の差な、μ_<//>/μ_⊥=1.1程度であ。一方、Mg_<0.12>Zn_<0.88>O/ZnOMQWs試料は、μ_<//>/μ_⊥=52に達した。通常、量子井戸内に閉じ込められた電子は、次元的な電子輸送を示す。その2次元電子が、ナノストライプ形状したMgZnOとZnO層とのヘテロ界面にいて、ストライプに直行するμ_⊥が強い界面散乱を受けた結果として、異方的な電子特性が観測された。
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