研究課題/領域番号 |
18760323
|
研究種目 |
若手研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
制御工学
|
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
浅井 徹 大阪大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (30314363)
|
研究期間 (年度) |
2006 – 2007
|
研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
|
配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2007年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2006年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
|
キーワード | ロバスト制御 / ゲインスケジューリング / パルス幅変調 / 切換制御系 |
研究概要 |
本研究は、線形ではあるが3値の離散的な入力したもたないシステムに対し、制御入力をパルス幅変調(PWM)に限定することによって系統的な設計手法を得ることを目的としている。系統的な設計手法を得る方法は、上記のシステムを与えられたサンプリング周期で離散化した非線形離散時間システムに対して、ロバスト制御の手法を用いて安定化補償器を設計するものであった。ただし、そこでは設計の容是さとひきかえに導入されてしまうロバスト制御の保守性(conservatism)によって十分な性能が得られないことが問題であった。平成18年度までの研究によって、非線形性を集合でモデル化する際のモデリング手法を検討することによってこの保守性を低減させることができることをあきらかにした。本年度は、その集合に関するゲインスケジューリングを行うことで、さらに保守性を低減させることを目的としている。 この方針に沿ってゲインスケジューリングに基づいた設計を行うことを検討し結果、非線形部が制御入力に依存しているため、スケジューリング補償器の構造が印加される制御入力に関する行列値の陰関数となっており、必ずしもその解となる制御入力値が存在しないことがあきらかとなった.これはノルム有界な集合に基づく方法だけでなく、行列ポリトープに基づく手法においてもやはり同様に起こる問題である.これに対し、制御入力に1サンプルの遅れを導入すれば非線形部は見かけ上、入力ではなく状態に依存したものとなるため、スエジューリングに可能になるとの着想を得た。ただし、遅れによって制御性能は少なからず劣化するので、これによって実際に性能が改善されるか否かはケースバイケースである。後者については多数の例題に基づいて大規模な調査を行う必要があるが、残念ながらこの件については今後の課題とせざるを得ない。また、上記の関連して切換入力を有する制御系として代表的なスライディングモード制御についての調査も行った結果、切換制御系の設計に関してりアプノフ関数値の追従に基づく新たな設計法が得られた。
|