研究課題/領域番号 |
18760563
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
化工物性・移動操作・単位操作
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研究機関 | 東京農工大学 |
研究代表者 |
羽田 麻衣子 東京農工大学, 大学院・共生科学技術研究院, 助教 (90365883)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2007年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2006年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
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キーワード | 有機結晶 / 多形現象 / 多形転移 / 表面観察 / 表面構造 |
研究概要 |
有機結晶の多くは多形現象を示す。多形が存在する場合、ある条件下では必ず1つの多形のみが安定であり、準(不)安定多形は安定多形へと、固相あるいは溶液を介して相変化を起こす。この現象が多形転移であり、前者を固相転移、後者を溶液媒介転移と呼ぶ。固相転移は多形間の自由エネルギー差を推進力とするのに対し、溶液媒介転移は多形間の溶解度差に基づき、溶解度の高い準安定多形の溶解と溶解度の低い安定多形の結晶化によって転移が進行する。一般に、同じ温度条件であれば、固相転移と溶液媒介転移における多形の安定性は同じであるとされている。しかし、いくつかの有機結晶、例えばDL-メチオニン(DL-Met)は有機結晶の特異な転移現象を示す。本研究は、この特異な多形転移を原子間力顕微鏡(AFM)等を用いた微視的観察により視覚的にとらえ、それを基に特異な転移機構を解明することを目的とした。 特異な多形転移現を示すDL-メチオニン(DL-Met)を対象物質とした。 DL-Metは固相転移温度(323K)に関係なく、常にγ-formに比べてα-formの溶解度が高い。 γ-formおよびα-formの単結晶を用いて水溶液中での結晶表面の変化を観察した結果、多形ごとに変化が異なることが分かった。またこれらの結晶を種晶として用いた溶液媒介転移実験を行ったところ、表面観察の結果と同様の挙動を示したことから、晶析槽内の結晶群においても単結晶と同様の変化が起こっていることが示された。
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