研究課題/領域番号 |
18760606
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
航空宇宙工学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
手塚 亜聖 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助教 (50361506)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2007年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2006年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | 微差圧計測 / 低レイノルズ数 / 超小型飛行機 / 可撓膜 / 高性能レーザー / 航空宇宙工学 / 流体工学 / 圧力測定 |
研究概要 |
前年度に引き続き、本研究の計測方法で差圧測定が可能であることの検証実験を行った。供試体は、アクリルケースにパンチングメタルを張り、その表面に薄膜を張ったものである。ケース内外の圧力差に応じて変形する薄膜の表面形状を、キーエンス製CCDレーザー変位計で計測、あらかじめ測定した校正曲線から差圧を求める。 風洞試験での使用を考えた場合、センサヘッドから測定対象物体までの基準距離が長い変位計を用いることで、風洞外部、もしくは、供試体から十分離れた位置からの測定が可能となり、流れに及ぼす影響が小さくなる。しかし、基準距離が長い変位計の測定精度は、短いものに比べて低いため、膜変形から計算される圧力の計測精度も低下する。本研究では、基準距離の異なる複数のレーザー変位計を購入し、変位計の基準距離と圧力測定における測定誤差の関係を明らかにした。 昨年度使用したレーザー変位計LK-G30(基準距離:30mm±5mm、測定精度:0.05μm)に加え、LK-G150(基準距離:150mm±40mm、測定精度:0.5μm)、LK-G400(基準距離:400mm±100mm、測定精度:2μm)を用いた計測を行い、計測誤差の比較を行った。基準距離が最長の変位計では、膜の変形形状が測定誤差に埋もれてしまい、圧力計測は困難であった。そこで、基準距離が最短と中間の変位計で差圧を計測し、差圧計での計測値との差を計算した。偏り誤差が0.01Paと0.18Pa,標準偏差が0.71Paと1.80Paとなった。 本研究による差圧測定の実現性検証のため、風洞試験を行った。翼型は風洞壁から150mmの位置に設置した。薄膜の変形形状から圧力係数を計測し、静圧孔での測定値と比較した。その結果、本測定法による圧力分布計測を行うことで、翼面上で形成される剥離泡の崩壊状態を定性的に予測する上で有用な情報が得られることが示された。
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