研究課題/領域番号 |
18760636
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
核融合学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
片山 一成 九州大学, 総合理工学研究院, 助教 (90380708)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2007年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2006年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
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キーワード | トリチウム / 同位体交換 / 再堆積 / 再体積 |
研究概要 |
プラズマ対向壁表面に形成される再堆積層は、多量の水素同位体を蓄積する可能性があり、プラズマー壁間での水素同位体交換現象を把握する上で重要な研究対象である。水素プラズマによるスパッタリングで形成されたタングステン、ステンレス、パラジウム、白金の再堆積層には多量の水素が取り込まれていることが明らかとなった。なおタングステンについては、重水素プラズマを用いた場合は重水素が、ヘリウムプラズマ用いた場合はヘリウムが取り込まれることがわかった。タングステン及びステンレス再堆積層について、微細構造観察を行ったところ、数nmの微細な結晶粒から構成されるアモルファス構造を持ち、多数のバブルも観察された。水素はバブル等の欠陥にトラップされていると考えられる。タングステン再堆積層を800度まで加熱し、一旦水素を放出させたあと再び水素に曝したところ、再堆積層中に水素は捕捉されなかった。加熱により構造が変化し、水素のトラップサイトが減少したためだと考えられる。一方、白金再堆積層は加熱後再び水素ガスに曝すと水素を捕捉した。これは水素トラップサイトが減少していないためだと考えられる。このようにトラップサイトが多数存在する再堆積層では、トラップサイトを介して同位体交換が生じ得ると考えられる。今後さらに研究を進め、再堆積層内での同位体交換反応の定量的把握を行う。 JT60U使用済みグラファイトには、トリチウムが打ち込まれている。グラファイトを不活性ガス雰囲気で加熱し、トリチウム放出が見られなくなった後水素ガスに曝すとグラファイト内での同位体交換反応により全捕捉量のおよそ30%が放出される。この現象はプラズマ対向面を含む試料だけでなく、プラズマから数mm以上の深い位置の試料においても観測された。残留しているトリチウム量はごく微量であるため、グラファイト中に元々存在する欠陥にトラップされていたものと考えている。同位体交換反応速度はグラファイト表面での値に比べ1/200程度小さいことから、表面からトリチウムトラップサイトまでの水素の拡散が律速していると考えられる。
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