研究課題/領域番号 |
18770022
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
生態・環境
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研究機関 | 国際基督教大学 |
研究代表者 |
大曽根 陽子 国際基督教大学, 理学研究科, 研究員 (60407187)
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連携研究者 |
彦坂 幸毅 東北大学, 生命科学研究科, 准教授 (10272006)
石田 厚 独立行政法人森林総合研究所, 植物生態領域, 室長 (60343787)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2008
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研究課題ステータス |
完了 (2008年度)
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配分額 *注記 |
3,470千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 270千円)
2008年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2007年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2006年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 根の窒素吸収能力 / 光合成 / 相対成長速度 / 成長解析 / SLA / 窒素 / 根 / 窒素吸収能力 / 葉と根の相互作用 / 成長速度 / 種間差 / 多様性 / 物質分配 / モデル / 細胞サイズ / 展葉 |
研究概要 |
植物を十分な光、栄養のもとで育てても、その生長速度には種間で大きな違いがある。本研究の目的は、このような相対生長速度の多様性が植物のどのような性質によって生じているのかを明らかにすることである。 従来、相対成長速度の多様性の決定要因としてはSLA(比葉面積=葉面積/葉重)の種間差が大きな役割を果たすことが指摘されていた。たしかに、同じバイオマス量でより大きい面積の葉を作れればそれだけバイオマスの利用効率が高くなり、成長速度を大きくできることは直感的にも妥当に思われる。本研究では、しかし、SLAを大きくするだけでは成長速度を大きくする効果はほとんどないことを理論的に明らかにした。仮に一枚の葉のもつ窒素量をそのままで、SLAを大きくしていくと、葉面積あたりの葉の窒素濃度は低下し、葉の窒素濃度と相関のある葉面積あたりの光合成能力はSLAと反比例するように低下してしまう。SLAを大きくした時に、成長速度を大きくするためには、SLAによるこの光合成能力の低下を補償するなんらかの要素が必要である。 本研究ではその要素が根の窒素吸収能力であることを理論的に予測し、実際に複数の植物を用いた実験によって、根の窒素吸収能力とSLAには、根の窒素吸収能力がSLAの増加によって葉面積あたりの光合成能力の低下をちょうど補うような量的関係があることを示した。さらに、このSLAと根の窒素吸収能力の量的関係が幅広い種にグローバルに適用できることを示した。
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