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光環境に適応した植物の成長制御機構の解析

研究課題

研究課題/領域番号 18770043
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 植物生理・分子
研究機関独立行政法人理化学研究所

研究代表者

酒井 達也  理化学研究所, 制御機能研究チーム, チームリーダー (10360554)

研究期間 (年度) 2006 – 2007
研究課題ステータス 完了 (2007年度)
配分額 *注記
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2007年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2006年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
キーワード光屈性 / オーキシン / フィトクロム / クリプトクロム / フォトトロピン / 光 / オーキシン輸送体 / リン酸化 / 転写後発現制御
研究概要

本研究は植物の光環境応答に適応した成長制御機構を解明することを目的に、主にシロイヌナズナ芽生えの光屈性に着目し、研究を行った。光屈性を誘導する光受容体フォトトロピンのシグナル伝達機構を解明するために、そのシグナル伝達因子NPH3のphot1による脱リン酸化メカニズムを解析し、NPH3のリン酸化部位を3カ所同定し、それらのリン酸化部位が光屈性に必須でないことを明らかにした。もう一つのシグナル伝達因子RPT2は光屈性反応を修飾する他の光受容体フィトクロム、クリプトクロムによって転写誘導されること、この転写誘導機構が、フィトクロム、クリプトクロムによる光屈性反応修飾機構の一部であることを明らかにした。これらの結果は、フォトトロピンシグナル伝達因子が、光受容体の活性化によって発現やタンパク質修飾が調節され、光屈性反応を誘導することを示した。
昨年度の研究によって、オーキシン輸送阻害剤NPAは光屈性を負に制御するオーキシン輸送体PGP19に依存して光屈性を阻害し、光屈性を誘導するオーキシン輸送体そのものはその活性が阻害されないこと、PGPl9とNPAが共存したときにのみその活性が阻害されることが明らかになっている。光屈性を誘導するオーキシン輸送体はPIN3が知られているが、pgp19との多重変異体解析を行った結果、NPA非感受性の光屈性誘導に関与するオーキシン輸送体はPIN3以外に存在することを明らかにした。この分子を同定すべく、現在pgp19のサプレッサー変異体選抜および、他のオーキシン輸送体との多重変異体解析を行っている。これらの研究成果をさらに発展させることによって、光シグナリングが具体的にどのオーキシン輸送体の活性を調節し、光屈性を誘導して、植物の生長方向を決定しているのか、近い将来明らかにできるものと考えられる。

報告書

(2件)
  • 2007 実績報告書
  • 2006 実績報告書
  • 研究成果

    (6件)

すべて 2008 2007 その他

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (3件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Phytochromes and cryptochromes regulate the differential growth of Arabidopsis hypocotyls in both a PGP19-dependent and-independent manner.2008

    • 著者名/発表者名
      Akitomo Nagashima, Genki Suzuki, Yukiko Uehara, Kensuke Saji, Toshiko Furukawa, Tomokazu Koshiba, Masayo Sekimoto, Shozo Fujioka, Takeshi Kuroha, Mikiko Kojima, Hitoshi Sakakibara, Noriko Fujisawa, Kiyotaka Okada, and Tatsuya Sakai
    • 雑誌名

      Plant Journal 53

      ページ: 516-529

    • 関連する報告書
      2007 実績報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] Interactions among PIN-FORMED and P-Glycoprotein auxin transporters in Arabidopsis.2007

    • 著者名/発表者名
      Joshua J.Blakeslee
    • 雑誌名

      Plant Cell (In press)

    • 関連する報告書
      2006 実績報告書
  • [学会発表] phototropin, phytochrome, cryptochromeは協調的に光屈性を制御する。2008

    • 著者名/発表者名
      間山(槌田)智子、永島明友、岡田清孝、酒井達也
    • 学会等名
      日本植物生理学会年会
    • 発表場所
      札幌コンベンションセンター
    • 関連する報告書
      2007 実績報告書
  • [学会発表] シロイヌナズナ胚軸のフィトクロムとPGP19による偏差成長の制御2008

    • 著者名/発表者名
      永島明知, 山口由紀子, 古川聡子, 小柴共一, 黒羽剛, 岡田清孝, 酒井達也
    • 学会等名
      日本植物生理学会年会
    • 発表場所
      札幌コンベンションセンター
    • 関連する報告書
      2007 実績報告書
  • [学会発表] PGP19はNPAによる光屈性と重力屈性の抑制に関与する2008

    • 著者名/発表者名
      山口由紀子, 永島明知, 酒井達也
    • 学会等名
      日本植物生理学会年会
    • 発表場所
      札幌コンベンションセンター
    • 関連する報告書
      2007 実績報告書
  • [備考]

    • URL

      http://labs.psc.riken.jp/grsrt/

    • 関連する報告書
      2007 実績報告書

URL: 

公開日: 2006-04-01   更新日: 2016-04-21  

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