研究課題/領域番号 |
18770045
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
植物生理・分子
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研究機関 | 独立行政法人理化学研究所 |
研究代表者 |
山口 雅利 理化学研究所, 形態制御研究チーム, 研究員 (20373376)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2007年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2006年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | タンパク質-タンパク質相互作用 / 道管細胞 / NACドメインタンパク質 / 転写因子 / ダイマー形成 / 転写抑制因子 / 木質バイオマス / 木質器官 / シロイヌナズナ / タンパク質相互作用 / 分化制御機構 / 維管束 |
研究概要 |
私たちの研究室では、木質バイオマスの質的および、量的な改変を目的として、植物の維管束、特に木質器官の分化制御機構について分子レベルで明らかにすることを試みている。特に本研究では、タンパク質-タンパク質相互作用機構に焦点を置きながら、新規制御機構の解明を試みてきた。 私たちはこれまでに、植物に特有な転写因子であるNACドメインタンパク質をコードするVND7(Vascular related NAC domain protein7)が、過剰発現体などの解析より、道管細胞への分化を決定するマスター遺伝子であることを明らかにした。そこで、まずこのVND7について生化学的な手法などにより解析を行ったところ、VND7はVND1からVND6と二量体を形成することが明らかとなった。また、阻害剤を用いた発現解析により、VND7は積極的なタンパク質分解制御を受けていることが明らかとなった。さらに、VND7と相互作用する因子の探索を行ったところ、NACドメインタンパク質をコートするVNDIP2(VND7-Interacting Protein2)を同定した。このVNDIP2の発現は未成熟な道管細胞においてVND7の発現と重なっているものの、発現のピークはVND7よりも早いことが明らかとなった。また、一過的に遺伝子を導入する実験において、VNDIP2はVND7の転写活性を著しく阻害すること、さらにVND7プロモーターでVNDIP2を発現させた形質転換体では、様々な器官の道管細胞の分化が抑制された。これらの結果より、同定したVNDIP2はVND7と結合することにより、転写活性を阻害することで、道管分化を負に制御する因子であることを明らかにした。
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