研究課題/領域番号 |
18770106
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
機能生物化学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
宮寺 浩子 東京大学, 大学院・医学系研究科, 助教 (40361464)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2007年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2006年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
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キーワード | 免疫学 |
研究概要 |
本研究は、睡眠疾患であるナルコレプシーとの関連が非常に高い、HLAクラスIIアリルの結合特異性を明らかにすることを目的として行った。ナルコレプシーの主要な遺伝的要因はHLAクラスIIであり、日本人患者群の100%がDNA配列レベルで同一のアリル(DQB1*0602)を有する。この知見は、ナルコレプシー発症にHLAクラスIIを主体とする自己免疫反応が関与することを強く示唆するが、その機構は未解明である。本研究では、ナルコレプシー発症にHLAクラスIIが関与する機構を明らかにするために、DQB1*0602が特異的に結合する自己抗原ペプチドの同定を行うことを目的として行った。そのために、まず、遺伝学的研究から明らかにされている疾患抵抗性HLAアリルの機能に着目した。具体的には、疾患感受性アリルDQB1*0602とヘテロで保持する場合に疾患抵抗性アリルとして機能することが推測されているDQB1*0501、*0601アリルの役割を明らかにし、また他のHLA-DQアリルをトランスで保持する場合の疾患感受性への影響を明らかにする目的で、主要なHLA-DQアリルのαβサブユニット間での二量体形成能を昆虫細胞発現系、および哺乳類繊維芽培養細胞、B細胞系培養細胞を用いて解析した。その結果、抵抗性アリルとして同定されているDQBアリルの疾患抵抗性は、このアリルと連鎖不平衡にあるDQAアリルの影響を受けている可能性が示唆され、これらの結果は現在投稿準備中である。また、これらの二量体形成パターンに関与する構造的な要素を明らかにするために部位特異的置換体を作成し、同様の解析を行い、異なるサブタイプ間における二量体形成パターンの違いを生じる要因となる残基を同定した。今後はこれらの結果に基づき疾患感受性アリルに特異的に結合するペプチドの探索を行う計画である。
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