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錐体視細胞に高い時間分解能と低い光感度をもたらす分子機構の解析

研究課題

研究課題/領域番号 18770132
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 生物物理学
研究機関大阪大学

研究代表者

橘木 修志  大阪大学, 大学院・生命機能研究科, 准教授 (70324746)

研究期間 (年度) 2006 – 2007
研究課題ステータス 完了 (2007年度)
配分額 *注記
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2007年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2006年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
キーワードシグナル伝達 / 視細胞 / 錐体 / G蛋白質 / PDE
研究概要

(1)錐体でのトランスデュユーシンの不活性化効率の精密測定、効率決定機構の解析
活性型トランスデューシン(以降、Gt^*と略記)の不活性化反応は、視細胞(錐体および悍体)の光応答が停止する上で必須の反応であり、この反応の効率は光応答の長さを決定する要因となると考えられる。また、錐体の光応答は、悍体の光応答よりも短い。これらのことから、錐体では、悍体と比べてGt^*が高い効率で不活性化されると予想されていた。今回、錐体ではGt^*が悍体と比べて40倍以上速やかに不活性化されることが解った。この効率の差は、錐体の応答の短さを説明するに十分である。
この効率が錐体で高い原因としては、Gt^*の不活性化促進因子RGS9の量が錐体で多いためだろうと予想されていたが、今回、錐体・悍体に存在するRGS9の絶対量を測定することにより、、RGS9の量が確かに錐体で多いことが解った。また、GtとRGS9の存在量の比の推定を行い、錐体ではGtの量に対してほぼ同じオーダーのRGS9が存在することを明らかにした。
(2)錐体での活性型PDEを不活性化する速度の測定
PDEは、Gt^*により活性化され、光応答を引き起こす。光応答の終息には、PDEが不活性化される必要があるが、その不活性化は、Gt^*の不活性化に伴って受動的に生じると考えられてきた。今回、Gt^*の不活性化によらない、PDE独自の不活性化メカニズムが存在するか検討した。しかし、そのような分子機構の存在は確認できなかった。
(3)酵素反応の調節する因子の分子内メカニズムの検討
視細胞において、光によって活性化された視物質は、視物質リン酸化酵素(GRK)によりリン酸化され、不活性化される。この反応は、光応答の終息に必須である。この反応をひきおこすGRKの酵素活性を調節しているS-modulin/s26と呼ばれる蛋白質が、どの部位でGRKと相互作用をしているのかを解明した。

報告書

(2件)
  • 2007 実績報告書
  • 2006 実績報告書
  • 研究成果

    (7件)

すべて 2008 2007

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (4件)

  • [雑誌論文] Identification of differentially expressed genes in carp rods and cones2008

    • 著者名/発表者名
      Yoshie Shimauchi-Matsukawa
    • 雑誌名

      Molecular Vision 14

      ページ: 358-369

    • 関連する報告書
      2007 実績報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] Amino Acid Residues in GRK1/GRK7 Responsible for Interaction with S-Modulin/Recoverin.2008

    • 著者名/発表者名
      Aya Torisawa
    • 雑誌名

      Photochemistry and Photobiology in press

    • 関連する報告書
      2007 実績報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] Molecular Mechanisms Characterizing Cone Photoresponses2007

    • 著者名/発表者名
      Tachibanaki, S. et al.
    • 雑誌名

      Photochemistry and Photobiology 83

      ページ: 19-26

    • 関連する報告書
      2006 実績報告書
  • [学会発表] 錐体視細胞における低い信号増幅の分子機構2007

    • 著者名/発表者名
      橘木 修志
    • 学会等名
      日本生物物理学会第45回年会
    • 発表場所
      横浜市パシフィコ横浜
    • 年月日
      2007-12-22
    • 関連する報告書
      2007 実績報告書
  • [学会発表] S-モジュリン、s26によるGRK1/ GRK7の制御機構2007

    • 著者名/発表者名
      有信 大輔
    • 学会等名
      日本生物物理学会第45回年会
    • 発表場所
      横浜市パシフィコ横浜
    • 年月日
      2007-12-22
    • 関連する報告書
      2007 実績報告書
  • [学会発表] 錐体における高いcGMP合成活性の分子メカニズム2007

    • 著者名/発表者名
      竹本 訓彦
    • 学会等名
      日本生物物理学会第45回年会
    • 発表場所
      横浜市パシフィコ横浜
    • 年月日
      2007-12-22
    • 関連する報告書
      2007 実績報告書
  • [学会発表] 桿体と錐体でのレチナールからレチノールへの還元反応の違い2007

    • 著者名/発表者名
      宮園 貞治
    • 学会等名
      日本動物学会第78回年会
    • 発表場所
      弘前大学
    • 年月日
      2007-09-20
    • 関連する報告書
      2007 実績報告書

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公開日: 2006-04-01   更新日: 2016-04-21  

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