研究課題/領域番号 |
18770133
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
生物物理学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
高野 和文 大阪大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (40346185)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2007年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2006年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
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キーワード | タンパク質 / 安定性 / 超好熱菌 |
研究概要 |
本研究では、タンパク質立体構造の安定化機構について、これまで常温生物由来のモデルタンパク質を用いた系統的解析より得られた知見の普遍性検証と、これまで抽出されず見落とされてきた新たな知見の発掘を目的として、超好熱菌由来モデルタンパク質の熱力学的安定性解析を行った。具体的には、超好熱菌由来モデルタンパク質RNaseHおよびその変異体の平衡論的・速度論的安定性の物理化学的解析に取り組んだ。これまで常温生物由来のモデルタンパク質の系統的変異タンパク質を用いた安定性研究から得られている安定化因子とその寄与の大きさについて、Tk-RNaseHを用いてその普遍性を検証した。Tk-RNaseHは平衡論的および速度論的にも安定化されているタンパク質であり、これまで研究されてきたタンパク質と異なる性質を持つ。平衡論的および速度論的にも安定化されているTk-RNaseHについて、どの様な残基や因子が平衡論的または速度論的安定性に寄与しているのかを明らかにするために、幾つかのタイプの変異体(疎水性型、Pro型)を作製し、その平衡論的および速度論的安定性を測定し、野生型と比較した。その結果、Tk-RNaseHに多く含まれるPro残基が速度論的安定化に寄与していること、分子内疎水性残基が速度論的安定化に寄与していることが明らかになった。これまで安定化因子であると考えられている疎水性相互作用に関して、安定性変化を調べた結果、特に顕著な違いは見られなかった。このことは、超好熱菌タンパク質も通常のタンパク質と同様の機構で安定化されていることを示唆している。
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