研究課題/領域番号 |
18770135
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
生物物理学
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研究機関 | 奈良先端科学技術大学院大学 |
研究代表者 |
山崎 洋一 奈良先端科学技術大学院大学, 物質創成科学研究科, 助教 (40332770)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2007年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2006年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
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キーワード | 光生物科学 / PASドメイン / センサータンパク質 |
研究概要 |
本研究では、センサータンパク質のPASドメイン部位における多様な機能獲得機構をその補欠分子に着目して、解析した。同一の補欠分子を持ちながら異なる反応を示すPASドメインタンパク賢として同一のp-クマル酸を有する2種類のPhotoactive Yellow Protein(PYP)について、その分光学的な特性の解析を行った。その結果、この2種類のPASドメインタンパク質はアミノ酸の類似性が約60%にもかかわらず、その可視吸収スペクトル、光反応性に大きな違いが現れていることが、明らかになった。しかし、さらに詳細に、光反応を解析して、その分光学的な分子種を同定していくと、両者の分光学的な相違は、局所環境で違い付けられた性質であることが示され、基本的には同一のメカニズムで達成されていることが明らかになった。具体的には、両者の極端に異なる反応速度の違い一部は、2つの保存性の低い残基によって調整さてており、非保存性のアミノ酸残基による多様な性質の獲得を示していた。また。相互作用タンパク質との反応性についても、このような反応速度の違いは寄与していると考えられ、保存性残基の土台の上に、異なる機能を表現していく非保存性の残基の役割が記述されていることが考えられた。また、補欠分子を持たない光合成色素合成遺伝子発現抑制因子(PPSR)におけるPASドメインの役割を、その相互作用タンパク質であるAPPAとの相互作用において検証した。その結果、PPSRに2個存在するPASドメインのうち1つが、相互作用における接触部位であることを明らかにした。このさい、今まで機能未知であったAPPAタンパク質のC末端部位に結合することも同時に明らかにした。以上のことから、PASドメイン部位が、タンパク質-タンパク質相互作用部位であると同時に、その相互作用が補欠分子の状態に影響を与えていることが示唆された。
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