研究課題/領域番号 |
18770210
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
発生生物学
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研究機関 | 独立行政法人理化学研究所 |
研究代表者 |
柴田 幸政 理化学研究所, 細胞運命研究チーム, 基礎科学特別研究員 (80314053)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2007年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2006年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | BETファミリー蛋白質 / C.elegans / ブロモドメイン / クロマチン / 非対称 |
研究概要 |
本研究では、細胞系譜の非対称性をつくる上で、クロマチン制御機構がどのような働きをしているかを明らかにするために、アセチル化ヒストンに結合する酵母からヒトまで保存されたBETファミリー蛋白質を中心に解析を進めている。BETファミリー蛋白質は、酵母ではクロマチンリモデリング因子Swr1と共にユークロマチンの維持に必要であると考えられているが、多細胞生物での働きはあまり良く分かっていない。今回我々は、C. elegansを用いて、細胞系譜の非対称性に必要とされる遺伝子として、BETファミリー蛋白質BET-1(申請書にはPSA-14と記載)を見いだした。前年度の研究でbet-1変異体では細胞の運命が不安定になっている事を明らかにしたが、今年度はさらに、bet-1変異体で細胞系譜を詳細に観察し、その際どこでマーカが発現するかを明らかにする事で、bet-1変異体では一旦正常な非対称性が形成された後、その非対称性が失われる事を明らかにした。この事から、BET-1は非対称性の維持に必要である事が明らかになった。また、レスキュー実験から、BET-1は娘細胞間の非対称性が形成される時期に発現する事が、その後の孫細胞間の非対称性の維持に必要である事も見いだした。さらに、Swr1相同遺伝子を含むTip60複合体の構成因子をRNAiで機能抑制すると、bet-1変異体と同様の表現型が見られ、BET-1がTip60複合体と協調して働いている可能性が示唆された。現在、BET-1はTip60複合体の一部としてヒストンアセチル化を介して、非対称分裂によって作られた非対称性を維持しているというモデルを考えている。今まで、アセチル化ヒストンのエピジェネテック役割はあまり分かっていなかったが、本研究からBETファミリー蛋白質及びアセチル化ヒストンを介したエピジェネテックな機構が非対称性の維持に必要である事が示された。
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