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森林浴由来の視覚・聴覚刺激がもたらす生理的影響-複合効果と全身的協関に着目して-

研究課題

研究課題/領域番号 18770227
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 生理人類学
研究機関独立行政法人森林総合研究所

研究代表者

森川 岳  独立行政法人森林総合研究所, 構造利用研究領域, 主任研究員 (10360398)

研究期間 (年度) 2006 – 2008
研究課題ステータス 完了 (2008年度)
配分額 *注記
2,780千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 180千円)
2008年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2007年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2006年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワード全身的協関 / 複合影響 / 森林 / 都市 / 脳血液量 / 血圧 / 主観評価 / 森林浴 / 動画 / 音声 / リラックス / ストレス / 中枢神経活動 / 協関 / 脳血流 / 前頭前野 / NIRS / 脈拍数 / 大型スクリーン / ヘモグロビン
研究概要

森林浴由来の刺激が生体に及ぼす影響を、刺激の複合効果ならびに生体の全身的協関の視点から明らかにすることを目的として、森林および都市の動画ならびに音声を単独もしくは複合して提示(動画のみ、音声のみ、動画+音声)した時の生理応答(血圧、前頭部における脳血液量、唾液中アミラーゼ活性)の測定ならびに主観評価を行った。その結果、唾液中アミラーゼ活性は、主観評価において快適と評価された森林の3刺激(動画のみ、音声のみ、動画+音声)の後に低下した一方、不快と評価された都市の3刺激の後では上昇した。森林においては、動画のみで平均血圧が有意に低下し、森林の音声のみでは、左前頭部における総ヘモグロビン量が有意に低下した。森林の動画+音声では、平均血圧は低下する傾向を示し、総ヘモグロビン量は有意な低下を示した。都市においては、動画のみで平均血圧が有意に低下し、都市の音声のみでは総ヘモグロビン量が有意に低下した。都市の動画+音声では、平均血圧は変化せず、脳血液量は低下する傾向にあった。
以上の結果から、1)森林の視覚聴覚刺激は都市に比べ、生体を交感神経活動の昂進が抑制され中枢神経が沈静化したリラックス状態にする、2)森林ならびに都市の視覚刺激による影響は血圧に、聴覚刺激による影響は脳血液量に現れる傾向にある、3)快適と評価された森林の視覚と聴覚の刺激を複合して与えた場合、血圧ならびに脳血液量が低下し、各刺激を単独で与えた時の反応を複合したような生理応答を示す、4)不快と評価された都市の視覚と聴覚の刺激を複合して与えた場合、脳血液量の変化は聴覚刺激を単独で与えた時と同様に有意な低下を示すが、血圧は視覚刺激を単独で与えた時の変化とは異なった変化を示すことが明らかになった。快適な刺激を複合して与えた場合、生体の各器官は協関してより快適な状態を増幅させようとする一方、不快な刺激の場合、複合して与えることによってより多くの情報を得た各器官が協関して働くことによりストレス状態を緩和することが明らかになった。

報告書

(4件)
  • 2008 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2007 実績報告書
  • 2006 実績報告書
  • 研究成果

    (7件)

すべて 2010 2009 2007 2006

すべて 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Physiological effects of ingesting eucalyptus essential oil with milk casein peptide2009

    • 著者名/発表者名
      Bum-Jin Park、Takeshi Morikawa、Tomohiro Ogata、Kenji Washida、Mario Iwamoto、Hirahiko Nakamura、Yoshifumi Miyazaki
    • 雑誌名

      Silva Fennica 43(1)

      ページ: 173-179

    • 関連する報告書
      2008 実績報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] 大型スクリーンによる視覚刺激に対する生理応答-多点NIRSによる前頭前野Hb濃度絶対値計測-2006

    • 著者名/発表者名
      恒次祐子
    • 雑誌名

      日本生理人類学会誌特別号 11

      ページ: 154-155

    • 関連する報告書
      2006 実績報告書
  • [雑誌論文] 生理指標を用いた森林浴の評価(1) -1)HRV(心拍変動性)を指標として-2006

    • 著者名/発表者名
      朴範鎮
    • 雑誌名

      日本森林学会関東支部大会発表論文集 57

      ページ: 33-34

    • 関連する報告書
      2006 実績報告書
  • [雑誌論文] 生理指標を用いた森林浴の評価(1) -2)唾液中コルチゾールならびに分泌型免疫グロブリンAを指標として-2006

    • 著者名/発表者名
      恒次祐子
    • 雑誌名

      日本森林学会関東支部大会発表論文集 57

      ページ: 35-36

    • 関連する報告書
      2006 実績報告書
  • [雑誌論文] 生理指標を用いた森林浴の評価(2) -1)唾液中コルチゾールならびに分泌型免疫グロブリンAを指標として-2006

    • 著者名/発表者名
      朴範鎮
    • 雑誌名

      日本森林学会関東支部大会発表論文集 57

      ページ: 37-38

    • 関連する報告書
      2006 実績報告書
  • [学会発表] 森林および都市由来の視覚・聴覚刺激が生体に及ぼす影響2010

    • 著者名/発表者名
      森川岳、高山範理、香川隆英
    • 学会等名
      日本森林学会学術講演集
    • 関連する報告書
      2008 研究成果報告書
  • [学会発表] 森林浴の生理的効果(5)-全国24ケ所における森林浴実験から-2007

    • 著者名/発表者名
      朴範鎭
    • 学会等名
      日本生理人類学会第56回大会
    • 発表場所
      秋田大学
    • 年月日
      2007-06-17
    • 関連する報告書
      2007 実績報告書

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公開日: 2006-04-01   更新日: 2016-04-21  

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