研究概要 |
神経毒生産型渦鞭毛藻による麻痺性貝毒の被害を未然に防ぐため,高感度発生予察法を開発することを目的とし研究を行った。 手法としては,これまでの客観的で正確性に欠ける顕微鏡観察法に変わる手法として,新規遺伝マーカーを用いた網羅的クローンライブラリー法を開発した。 開発した手法を用いた結果,麻痺性貝毒発生海域の海水中における本藻類の動態ならびに詳細な発生種の把握(個体群解析)が可能であった。 さらに,有毒・有害プラントンの多くが休眠細胞となって沈降する底泥サンプルの培養ならびにクローンライブラリー法による実験結果から,春期における渦鞭毛藻のブルーム発生の予察もできる可能性が示唆された。
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