研究課題/領域番号 |
18780155
|
研究種目 |
若手研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
水産学一般
|
研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
井尻 成保 北海道大学, 大学院・水産科学研究院, 准教授 (90425421)
|
研究期間 (年度) |
2006 – 2007
|
研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
|
配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2007年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2006年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
|
キーワード | 水産学 / 発生分化 / マイクロアレイ / ティラピア / 性分化 / 性特異的発現遺伝子 / 末分化生殖腺 / 未分化生殖腺 |
研究概要 |
昨年度、マイクロアレイスクリーニングによって、性決定期の未分化XY生殖腺において特異的に発現する複数の遺伝子を特定した。まず、そのうちの一つ、#9475(TGF-β様新規因子)について発現および機能解析を行った。1.大腸菌リコンビナントタンパクを抗原に特異抗体を作製した。2.in situ hybridization法及び免疫組織化学法でXX及びXY未分化生殖腺の発達・分化に伴う#9475の発現局在を明らかにした。3.ショウジョウバエ細胞を利用した機能的リコンビナントタンパクを作製した。4.特異抗体及び機能的リコンビナントタンパクと供にふ化後15日目のXXまたはXY未分化生殖腺を培養した。5.#9475のトランスジェニック魚を作製した。6.以上の実験の解析結果から、#9475はふ化後5日目以降、XY生殖腺において始原生殖細胞を取り囲む体細胞でのみ発現し、オートクライン的にそれら体細胞の増殖を刺激している可能性が示唆された。ただし、組織学的に劇的な変化は観察されず、#9475のXY未分化生殖腺の性分化時における機能を確定するには至っておらず、さらに、性決定期のXX稚魚腹腔内への機能性リコンビナントタンパクの顕微注射および受精卵への#9475アンチRNA顕微注射を行った。7.#9475以外の未分化XY生殖腺特異的発現遺伝子に関しては、順次、発現動態及び機能解析を進行させている。その中でも、#2081はノーザンブロット、ホールマウントin situ hybridizationの結果から未分化雄生殖腺に特異的な発現が確認され、次に機能特定を目指すべき有力な性分化関連重要因子であると結論された。また、#10053に関しては、Y染色体領域に連鎖しているか、または極めて近い位置に存在している遺伝子ではないかとの予備的な結果が得られた。
|