研究課題/領域番号 |
18780161
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
水産化学
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研究機関 | 埼玉医科大学 (2007) 東京大学 (2006) |
研究代表者 |
吉川 尚子 埼玉医科大学, 医学部, 研究員 (30392533)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2007年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2006年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
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キーワード | 酵素 / アラニンラセマーゼ / D型アミノ酸 / D-アラニン / クルマエビ / 脱皮 / アラニン |
研究概要 |
本研究では、アラニンラセマーゼを通じてクルマエビにおけるD-Alaの生理機能を明らかにすることを目的とし、平成19年度は、クルマエビの高浸透圧条件下および脱皮がアラニンラセマーゼ遺伝子発現に及ぼす影響について検討するとともに、アラニンラセマーゼおよびD-Alaの細胞内分布を明らかにしようと試みた。 1.クルマエビの高浸透圧ストレスおよび脱皮がアラニンラセマーゼに及ぼす影響について クルマエビを100%から150%海水に順応させた時の、それぞれの組織のアラニンラセマーゼ遺伝子の発現量を測定したところ、D-Ala含量と同様に、肝膵臓において著しい増加が認められたものの、他の組織においては発現量の変動はみられなかった。したがって、肝膵臓では高浸透圧条件下において、アラニンラセマーゼ遺伝子の発現量の増加にともないD-Alaが増加することが明らかとなった。 また、脱皮とアラニンラセマーゼおよびD-Ala含量との関連性について検討するために、脱皮段階を3ステージに分けてサンプリングし、D-Ala含量およびアラニンラセマーゼのmRNA発現量を測定したところ、脱皮直前のステージの筋肉ではアラニンラセマーゼ遺伝子の発現量の増加が認められたものの、遊離D-Ala含量の変動はみられなかった。脱皮前期の筋肉において生成されたD-Alaは、脱皮の過程で利用されていることが示唆された。 2.クルマエビアラニンラセマーゼおよびD-Alaの細胞内分布について D-Alaおよびアラニンラセマーゼの細胞内分布を明らかにするために免疫染色を行った。アラニンラセマーゼ抗体はクルマエビアラニンラセマーゼの演繹アミノ酸配列からペプチドを設計し、抗ペプチド抗体を作製した。その結果、筋肉および肝膵臓ではいずれも細胞質に存在することが示唆されたが、抗体との反応性が低く、今回の検討では明確な分布は確認できなかった。
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