• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

牛乳・牛肉製品の高付加価値化を目指した天然型CLAの抗がんメカニズムの解明

研究課題

研究課題/領域番号 18780204
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 畜産学・草地学
研究機関宮崎大学

研究代表者

河原 聡  宮崎大学, 農学部, 准教授 (30284821)

研究期間 (年度) 2006 – 2007
研究課題ステータス 完了 (2007年度)
配分額 *注記
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2007年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2006年度: 3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
キーワード天然型CLA / 乳がん細胞 / 呼吸 / エストロゲン受容体 / cyclin / CLA / 畜産食品 / 増殖抑制 / 細胞内タンパク質
研究概要

平成18年度に実施した研究結果から、天然型CLAを作用させたヒト乳がん細胞株において呼吸代謝関連酵素群の発現量が減少するという新知見を得た。このことに基づき、本年度は、細胞の呼吸に関連する酵素群の発現量を生化学的手法により測定すると共に、細胞内で産生されるアデノシン3リン酸(ATP)の量をルシフェラーゼアッセイにより測定し、乳がん細胞の呼吸代謝に及ぼす天然型CLAの影響を解析した。その結果、天然型CLAの添加により乳がん細胞株MCF-7の解糖系関連酵素群の発現量は有意に減少した。しかし、細胞内のATP量には有意な差異を認めなかった。同時に細胞内ミトコンドリア量ならびにミトコンドリアにおける呼吸基質の酸化活性についても検討を行ったが、それらにも明確な差異は認められなかった。このことから、天然型CLAは解糖系酵素群の発現量には影響を及ぼすが、それらの発現量の低下は直接細胞内のATP量に影響を及ぼすものではないことが示された。
一方、天然型CLAはエストロゲンによる細胞周期関連たんぱく質であるcyclin D1およびcyclin Eの発現量を低下させることがウェスタンブロッティングにより確認された。さらに、免疫染色法による検討結果から、エストロゲンおよび天然型CLA共存下で培養した乳がん細胞内において、エストロゲン受容体の核内への移行が天然型CLAの存在により阻害されることが示された。エストロゲン受容体の核内への移行阻害がどのような機序で起こるかについてを本年度の研究において明らかにすることはできなかったが、これらの結果は、天然型CLAはエストロゲンによる増殖シグナルの核内への伝達を阻害し、核内における細胞増殖に直接関与する種々のたんぱく質の発現量の低下を介して、乳がん細胞の増殖を阻害することを強く示唆するものであった。

報告書

(2件)
  • 2007 実績報告書
  • 2006 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Cis-9,trans-11共役リノール酸がエストロゲン存在下におけるヒト乳がん細胞の増殖に及ぼす影響2007

    • 著者名/発表者名
      川村 純, 河原 聡, 六車三治男
    • 雑誌名

      2007年度 日本畜産学会第107回大会講演要旨

      ページ: 148-148

    • 関連する報告書
      2006 実績報告書
  • [学会発表] 共役リノール酸の乳がん細胞増殖抑制機構に関する研究2007

    • 著者名/発表者名
      河原聡, 三島俊彦, 川村純, 六車三治男
    • 学会等名
      日本生化学会西日本支部例会
    • 発表場所
      宮崎県宮崎市
    • 年月日
      2007-05-20
    • 関連する報告書
      2007 実績報告書

URL: 

公開日: 2006-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi