研究課題/領域番号 |
18780219
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
基礎獣医学・基礎畜産学
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研究機関 | 独立行政法人農業技術研究機構 |
研究代表者 |
高松 大輔 農業・食品産業技術総合研究機構, 動物衛生研究所細菌・寄生虫病研究チーム, 主任研究員 (60414728)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2007年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2006年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 乳房炎 / 接着因子 / 黄色ブドウ球菌 / レンサ球菌 / GspB相同体 |
研究概要 |
牛の乳房炎は、酪農経営においてもっとも大きな経済的損失を与える疾病の一つである。最近のゲノムシークエンス等の研究成果から、伝染性牛乳房炎の主要な原因菌であるStaphy lococcusaureusおよびStreptococcus agalactiaeは、他のレンサ球菌で宿主細胞への接着に関与することが明らかになっている接着因子の相同体(GspB相同体)を保有していることが明らかとなってきた。そこで本研究課題では、S. aureus及びS. agalactiaeが保有するGspB相同体の牛乳房炎発症への関与の可能性について検討した。平成19年度は、初年度に作製したS. aureusのGspB相同体遺伝子破壊株を用いて、マウス乳房炎モデルでの感染実験および培養ウシ乳腺上皮細胞への付着試験を行った。その結果、S. arueusのGspB相同体遺伝子を破壊しても泌乳中のマウスの乳腺組織内での定着性や培養ウシ乳腺上皮細胞への付着能に影響がないことが明らかとなった。また、日本で乳房炎の原因となるS. aureusの主要な莢膜血清型は5型と8型であるが、今回調べたバルク乳由来S. aureus株のうち、血清型8型の全ての株でGspB相同体が発現していなかった。これらの結果から、S. aureusのGspB相同体は菌の乳腺組織への定着には重要な因子ではないことが示唆された。
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