研究課題/領域番号 |
18780231
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
応用獣医学
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
前田 健 山口大学, 農学部, 准教授 (90284273)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2007年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2006年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | イヌジステンパーウイルス / ネコ伝染性腹膜炎ウイルス / ウマヘルペスウイルス / SLAM / ウマ由来培養細胞 / コウモリ / 感染増強 / イヌ由来培養細胞 / SLAM発現培養細胞 / 赤血球凝集活性 / ヘパリン / gB |
研究概要 |
1) CDVのレセプターSLAMを恒常的に発現する細胞を用いて、野外株とワクチン株の増殖性を比較した結果、ワクチン株はSLAM発現細胞で極端に増殖能力が落ちた。これはワクチン株がSLAM発現細胞すなわちリンパ系の細胞での増殖が抑制していることから、イヌでの病原性が低下していると推測された。 2)世界で初めて100代以上継代が可能なウマ由来の培養細胞株を樹立した。この細胞でウマヘルペスウイルス2型は細胞変性効果を示して増殖するため、EHV-2を含むウマヘルペスウイルスに対する治療薬の効果の判定が可能となった。 3)Fcwf-4細胞を用いたウイルス中和試験によりI型ネコ伝染性腹膜炎ウイルス(FTPV)はFIP発症ネコ血清により感染が増強されることが示されたが、I型ネココロナウイルス(FCoV)感染健常ネコ血清には感染増強作用が存在していなかった。これはFCoV感染による抗体ではなく、FIPV発症ネコ血清中に含まれる何らかの因子がfcwf-4細胞に対する感染増強に関与していることを示唆している。このin vitroにおける感染増強機構を指標にFIPに対する治療薬の開発が可能になると期待される。 4)コウモリより新規細胞株の樹立と新規ヘルペスウイルスとアデノウイルスの分離に成功した。コウモリ由来の新興感染症は多く、これらの細胞はその診断に役立つものと期待される。
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