研究課題/領域番号 |
18780251
|
研究種目 |
若手研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
応用分子細胞生物学
|
研究機関 | 奈良先端科学技術大学院大学 |
研究代表者 |
明石 欣也 奈良先端科学技術大学院大学, バイオサイエンス研究科, 助教 (20314544)
|
研究期間 (年度) |
2006 – 2007
|
研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
|
配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2007年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2006年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
|
キーワード | 環境 / ストレス / 植物 / 遺伝子 / バイオテクノロジー |
研究概要 |
砂漠など乾燥条件下で生育する植物は、生理的・形態的に多様な適応戦略を有している。カラハリ砂漠に自生する野生スイカ(Citrullus lanatus L.)は、ストレスに応答して地下の根系を発達させ、水分獲得能力を向上させる。野生スイカの根タンパク質を用いたプロオーム解析により得られたRan GTPase (CLRan)の遺伝子を他植物に導入すると、主根の生長が促進される。本研究では、CLRanによる根の生長促進メカニズムを明らかにすることを目的として、アミノ酸点変異によりRanを常時活性化または不活性化した変異遺伝子を導入したシロイヌナズナを作出した。本実験では、CLRanlタンパク質の19位のGlyをValに置換したGTP結合型である活性型遺伝子(G19V)および24位のThrをAsnに置換したGDP結合型である不活性型遺伝子(T24N)を作成した。G19V植物体およびT24N植物体それぞれ3ラインに加え、CLRan1遺伝子が導入されたシロイヌナズナ(CLRan1植物体)2ラインをMS培地で生育させた。CLRan1植物体は、以前の研究でRanの蓄積量の高いラインで主根の生長促進効果があった。また、Ranの蓄積量と主根の生長促進の程度には相関があるように思われた。これらの植物体について9日間斜面培養を行った結果、G19V植物体およびT24N植物体はコントロールと比較して有意に主根の生長が促進されていた。CLRan1植物体は、今回の実験においても主根の生長促進を見出すことができた。この結果は、CLRanのアミノ酸置換による活性化状態の変化に依存しないシグナル系により、生長促進効果がもたらされていることを示している。
|