研究課題/領域番号 |
18790048
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
生物系薬学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
樋口 麻衣子 東京大学, 分子細胞生物学研究所, 助教 (30420235)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2007年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2006年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | Akt / 細胞運動性 / 癌悪性化 / 細胞運動 / 浸潤 |
研究概要 |
Aktは原癌遺伝子であり、様々な癌で異常な活性化が高頻度に観察されている。また、Aktの異常な活性化は癌の悪性度とも相関が高いことが報告されている。Aktが癌悪性化を引き起こす原因は必ずしも明らかでなかったが、癌の浸潤性と関連して申請者はこれまでに、Aktが低分子量GTPase Rac/Cdc42の下流で活性化し、哺乳類細胞の運動性制御に必須の役割を果たすことを報告した。しかし、Rac/Cdc42の下流でAktが活性化するメカニズムについては不明のままだった。細胞運動性の制御の際、Racは細胞の移動先端(leading edge)に局在しているが、本研究により、leading edgeにおいてRacはエフェクター分子のひとつPAKを介してAktを活性化していることが明らかとなった。また、PAKによるAktの活性化メカニズムの詳細について検討した結果、PAKが増殖因子刺激依存的にPDK1-Aktの「scaffold分子」として働くことによってAktの活性化を促進していることを示唆する結果を得た。さらに、PAKがAktの基質特異性を制御する可能性も明らかとなった。これらの結果は、癌制圧への新しい薬剤ターゲットを提供する意味でも意義深い。
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