研究課題
若手研究(B)
本研究は、骨形成、維持に関わる複数の細胞群、細胞分化系譜の中で、特に骨形成、骨吸収のバランス維持に関わる骨芽細胞の分化及び活性化メカニズムの詳細を明らかにする、すなわち骨芽細胞におけるシグナル伝達にどのような蛋白質が関与し、それらが細胞活性化に伴いどの様に変化するかを総括的に把握するため、分化及び活性化における細胞内個々の蛋白質の量、翻訳後修飾変化をプローブとする活性変化について、質量分析を用いた網羅的なタンパク質解析、プロテオミクス技術により解析し、骨細胞活性に関わるシグナル伝達メカニズム解明を目指したものである。初年度として今年度は、まず培養細胞を用いた骨芽細胞分化及び活性化条件の検討を行い、種々分化誘導因子の添加量、培養日数等について、現在知られている分化の指標であるオステオカルシン、アルカリフォスファターゼ等の分化マーカーを指標に、分化条件を検討し、質量分析にも適応可能な、最適な培養試料調製条件を確立した。次に、SILAC法による細胞内タンパク質群の比較測定法の、今回の実験系での最適条件の確立を行った。さらに、それらを元に、骨芽細胞分化シグナルに関わる蛋白質をLC/MS/MS解析により複数見出した。それらのいくつかについて、阻害実験により、実際分化に関わる知見を得た。
すべて 2006
すべて 雑誌論文 (2件)
J. Biol. Chem. 281(34)
ページ: 34612-24622
J. Biol. Chem. 281(39)
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