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結晶構造解析モデルに基づくKチャネルにおける一価陽イオンの動的挙動の解明

研究課題

研究課題/領域番号 18790155
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 生理学一般
研究機関秋田大学 (2007)
東北大学 (2006)

研究代表者

大佐賀 敦  秋田大学, 医学部, 助教 (00396433)

研究期間 (年度) 2006 – 2007
研究課題ステータス 完了 (2007年度)
配分額 *注記
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2007年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2006年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
キーワードKチャネル / パッチクランプ法 / Rb / 単一チャネル電流
研究概要

本年度はKチャネルのK選択性フィルタにおけるK、Rb2イオン存在時の単一チャネル電流の様相を説明するため、同条件における電流一電圧関係を推定可能なモデル式を構築した。式の導出に際して、Mackinonnの研究グループがX線結晶構造解析より提唱した(1,3)-(2,4)協奏移動モデルに基づき、1、(1,3)と(2,4)という最終的なイオン配置の間に複数の中間状態が存在する、2、(1,3)-(2,4)間の状態遷移のエネルギは電気的エネルギをイオン衝突の機械的エネルギに変換することで得られる、3、イオンフラックスは(1,3)と(2,4)の両方の配置をとることが可能となって初めて生じる、の3つの仮定を設けた。これにより従来の定電場仮説に基づくフラックス式を包括し、かつK、Rb2イオン条件の特徴である逆転電位のシフトおよび逆転電位付近での大きな屈曲を定量的に説明可能な単一の電流一電圧関係式を導出した。
最終的に導出した式は従来の定電場仮説に基づくフラックス式の電位Ψをx倍しxΨとしたものとなった。xは(1,3)と(2,4)のイオン配置の間の中間状態の状態遷移の回数として定義した。xはRbを全く含まないときは1.0であり、Rbのモル分率が増加するにつれて急激に増大し、最終的に上限値をとる形となった。各中間状態間の遷移はフィルタ外に存在し次にフィルタ内に進入しようとするイオンが既にフィルタ内に存在するイオンと複数回衝突を繰り返す際の衝突に対応することから、xを「衝突係数」とした。
本課題により、Rb依存性の異常電流はKとRbとのチャネルに対する結合親和性の違いおよびRbがフィルタサイト間を移動する際のイオン衝突による段階的なエネルギ供与の2つが関与する複合的な機序によるものであることが示唆され、その様相を定量的に予測することが可能となった。

報告書

(2件)
  • 2007 実績報告書
  • 2006 実績報告書

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公開日: 2006-04-01   更新日: 2016-04-21  

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