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肝再生過程におけるプラスミン系依存性アポトーシスに関する基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 18790163
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 生理学一般
研究機関近畿大学

研究代表者

河尾 直之  近畿大学, 医学部, 助教 (70388510)

研究期間 (年度) 2006 – 2007
研究課題ステータス 完了 (2007年度)
配分額 *注記
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2007年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2006年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
キーワードプラスミン / 細胞内情報伝達 / アポトーシス / 肝再生 / t-PA
研究概要

プラスミンは、前駆体であるプラスミノゲンがプラスミノゲンアクチベーター(PA)によって活性化された線溶系酵素であり、肝障害後の再生・再構築に重要な役割を果たしている。しかしながら、その詳細な細胞内メカニズムについては未だ検討されていない。我々はこれまでに、初代培養肝細胞において、プラスミンがERK1/2経路を活性化し、さらにアポトーシス促進性タンパク質Bimのプロテアソームによる分解を促進することを明らかにした。本年度は、肝細胞における組織性プラスミノゲンアクチベーター(t-PA)の役割を中心に検討した。
PAインヒビターであるPAI-1を欠損したマウス(PAI-1KO)から採取した肝細胞では、野生型マウス由来肝細胞と比較し、増殖能が有意に亢進した。さらに低酸素傷害後の増殖能もPAI-1KO由来肝細胞において有意に亢進した。次に、培養上清中のPA活性を測定したところ、PAI-1KO由来肝細胞の培養上清中にのみ著明なt-PA活性が見られ、さらにPAI-1KO由来肝細胞における増殖能亢進は、t-PA阻害薬であるtPA-STOPにより有意に抑制された。また、t-PA刺激は肝細胞の増殖能を亢進し、濃度依存的にERK1/2のリン酸化を誘起したが、Aktのリン酸化を誘起しなかった。
以上より、肝細胞においてt-PAがERK1/2経路を活性化し、増殖能を亢進する可能性が示唆された。これまで、プラスミノゲン遺伝子欠損マウスを用いた肝傷害後のBim発現量の検討では計画通りの結果が得られていないが、今後、肝細胞膜表面においてt-PA受容体として働いている分子を同定し、さらにt-PAの抗アポトーシス作用について検討する予定である。

報告書

(2件)
  • 2007 実績報告書
  • 2006 実績報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて 2008 2007

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Plasmin decreases the BH3-only protein BimEL via the ERK1/2 signaling pathway in hepatocytes.2007

    • 著者名/発表者名
      Kawao N
    • 雑誌名

      Biochim Biophys Acta. 1773

      ページ: 718-727

    • 関連する報告書
      2007 実績報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] 線溶系因子による組織修復・再構築制御機構の解析2007

    • 著者名/発表者名
      松尾 理, 他
    • 雑誌名

      近畿大学ライフサイエンス研究報告 (In press)

    • 関連する報告書
      2006 実績報告書
  • [雑誌論文] マウスメラノーマ細胞の増殖にかかわるPAI-1の影響2007

    • 著者名/発表者名
      上嶋 繁, 他
    • 雑誌名

      TTMフォーラム記録 6巻(In press)

    • 関連する報告書
      2006 実績報告書
  • [学会発表] 肝細胞におけるプラスミンによるERK1/2経路活性化とアポトーシス促進性タンパク質Bimの減少2008

    • 著者名/発表者名
      河尾 直之
    • 学会等名
      第18回日本病態生理学会
    • 発表場所
      神戸市
    • 年月日
      2008-01-26
    • 関連する報告書
      2007 実績報告書
  • [図書] 静脈血栓症研究の新展開2007

    • 著者名/発表者名
      岡本 知可子, 他
    • 出版者
      近畿臨床血栓性疾患研究会(In press)
    • 関連する報告書
      2006 実績報告書

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公開日: 2006-04-01   更新日: 2016-04-21  

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