研究課題/領域番号 |
18790168
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
環境生理学(含体力医学・栄養生理学)
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研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
岡野 聡 山形大学, 遺伝子実験施設, 助教 (60300860)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2007年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2006年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 時間生物学 / 概日リズム / ヘム / CRY / CO / 生物時計 / ヘム調節モチーフ / トランスジェニックマウス / 体内時計 / 一酸化炭素 / 遺伝子改変マウス / 時計遺伝子 |
研究概要 |
ヘム結合モチーフ(HRM)に変異を導入したmCRY1蛋白(mCRY1-AP)の全身性過剰発現マウス(CRY1-AP Tgマウス)の異常なフリーラン挙動をもたらす分子的機構を解明するため、HRM変異がCRY1の機能に及ぼす影響をin vitroで共同研究により調べた。その結果、mCRY1は実際にヘムと結合する事、mCRYI-APは細胞内でmCRY1より不安定であり、BMAL1に対する結合能が増加し、CLOCK:BMAL1に対するリプレッサー能も増加する事が判明した。これらの結果から、ヘムのmCRY1へのHRMを介した結合によりmCRY1-BMAL1相互作用及びmCRY1のリプレッサー機能が制御を受ける事が考えられる。COがこの制御に如何に関与しているかの解明は今後の課題である。また、CRY1-APTgマウスの明暗への同調能をさらに評価するべく、LD12:12サイクルの位相前進(12h前進)のjet lag実験を行った。正常型mCRY1の全身性過剰発現マウスでは野生型と同様の再同調挙動を示すのに対し、CRY1-AP Tgの行動パターンはシフト後のLDに瞬時に追随した。CRY1-AP TgマウスはLD12:12への同調能は保持している一方、jet lag実験においては活動は光に強く影響されることから、CRY1-AP Tgマウスの概日時計の発振は著しく微弱であり、マスキング効果が優位に現れる事が考えられる。また、ヘム合成律速酵素ALAS-NのmRNAの給餌による転写制御や概日変動が失われたマウス(ALAS-N GFPノックインホモマウスにALAS-Nの全身性恒常発現のトランスジーンを導入したマウス)では、明暗同調に関して特段の異常は見られなかった。このマウスのフリーラン及び周期的制限給餌下でのリズムは測定中であり、ヘム及びCOの体内時計制御に於ける機能をさらに追求している。
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