研究課題/領域番号 |
18790186
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
薬理学一般
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研究機関 | 明治薬科大学 |
研究代表者 |
デュフロ 友子 (伊藤 友子) 明治薬科大学, 薬学部, 助手 (50350278)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
2,182千円 (直接経費: 2,182千円)
2007年度: 382千円 (直接経費: 382千円)
2006年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 消化管運動 / 律動性収縮 / 幹細胞 / カハール間質細胞 / 再生医療 / 消化管疾患 |
研究概要 |
申請者は蠕動運動発生前のマウス胎児腸管細胞より、律動的自発運動を発生する腸管様組織のin vitroでの再構築に成功している。このことから、申請者が採取している胎児腸管細胞の中には、腸管を構成する幹細胞が存在する可能性が考えられ、本研究はこれを証明することを目的としている。 本年度は、腸管幹細胞の単離および培養系を確立し、さらに腸管筋層を構成する神経細胞およびカハール間質細胞へ分化することを証明するために以下のように実験を行い、成果を得た。 胎生12.5日目のマウス胎児(E12.5)より腸管細胞を得て、カハール間質細胞のマーカータンパク質であるc-Kitを含めた数種類の抗原を指標として、セルソーターにより分取した。申請者が確立した再構成腸管組織標本(マウス胎児腸管細胞より作製した標本で、蠕動運動様の律動的自発性収縮を発生し、腸管筋層を形成する神経細胞、平滑筋細胞およびカハール間質細胞の存在を確認している)の培養系を用いて、各分画の細胞の性質を比較した。まず、各標本の発生する収縮をビデオ撮影し、その性質の違いを検討し、さらに神経細胞、平滑筋細胞およびカハール間質細胞のマーカータンパク質であるPGP9.5、γ-eteric actinおよびc-Kitに対する特異抗体を用いた免疫蛍光染色法により、それらのタンパク質の発現を観察した。その結果、あるひとつの分画より作製した標本において、もっとも安定した自発性収縮が発生しており、また神経細胞およびカハール間質細胞によるはっきりとしたネットワークがそれぞれ形成されていた。このことより、この分画の細胞は律動性収縮発生に関与する細胞を高純度に含む、すなわち本研究が目的とする腸管幹細胞を含む細胞群である可能性が示唆された。
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