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痛覚伝達を調節する新規因子の探索:メバロン酸経路の関与

研究課題

研究課題/領域番号 18790187
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 薬理学一般
研究機関星薬科大学 (2007)
九州保健福祉大学 (2006)

研究代表者

大澤 匡弘  星薬科大学, 薬学部, 講師 (80369173)

研究期間 (年度) 2006 – 2007
研究課題ステータス 完了 (2007年度)
配分額 *注記
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2007年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2006年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
キーワード神経障害性痛覚過敏 / シンバスタチン / メバロン酸経路 / 低分子量Gタンパク質 / Rhoキナーゼ / アストロサイト / ミクログリア / 脊髄後角 / 神経障害性疼痛 / RhoAタンパク質 / ゲラニルゲラニル化 / MARCKSタンパク質
研究概要

痛覚伝達を調節する新規因子の探索を行うために、メバロン酸経路により生成される脂質の脊髄での影響について検討を行った。メバロン酸を原料として生成されるファルネシルピロリン酸およびゲラニルゲラニルピロリン酸を脊髄くも膜下腔へ処置することにより、痛覚過敏が引き起こされた。このメバロン酸による痛覚過敏が、ゲラニルゲラニル基転移酵素(GGTase)の阻害により抑制され、ファルネシル基転移酵素(FTase)の阻害によっては影響を受けなかったことから、タンパク質ゲラニルゲラニル化が、脊髄での痛覚伝達を亢進していることが明らかになった。一方、神経障害による痛覚過敏の発現がメバロン酸量を低下させる薬物であるシンバスタチンにより改善し、このシンバスタチンによる抗痛覚過敏作用の一つの要因であるmyeristriated alanine rich C-kinase substrate (MARCKS)の抗リン酸作用が、神経細胞において認められることを神経細胞のマーカータンパク質であるMAP2抗体を用いた多重染色により明らかにした。さらに、脂質修飾を受けるタンパク質の一つであるRhoにより活性化されるキナーゼであるROCK2の発現量が、神経障害側の脊髄後角において上昇することを見出し、このROCK2発現上昇が、アストロサイトに認められることも明らかにした。さらに、シンバスタチン処置により、神経障害により認められるROCK2の発現上昇が抑制されることも合わせて見出した。これらのことから、メバロン酸経路から生成されるイソプレノイドが脊髄において神経伝達を亢進させることで痛覚過敏を引き起こすだけではなく、神経障害で認められる痛覚過敏発現においてもメバロン酸経路の生成物が関与していることを明らかにすることができた。本申請による研究の結果は、神経伝達調節因子としてのメバロン酸経路の生成物の重要性を示唆しており、今後、疾病に対するこれら生成物の重要性がさらに明らかにされるものと思われる。

報告書

(2件)
  • 2007 実績報告書
  • 2006 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて 2008 その他

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Mevalonate sensitize the nociceptive transmission in the mouse spinal cord.

    • 著者名/発表者名
      Masahiro Ohsawa, Junpei Mutoh, Hiroaki Hisa
    • 雑誌名

      Pain (In press)

    • 関連する報告書
      2006 実績報告書
  • [学会発表] Effect of simvastatin on thermal hyperalgesia in sciatic nerve-ligatedmice.2008

    • 著者名/発表者名
      M. Ohsawa, J. Mutoh, J. Kamei, H. Hisa
    • 学会等名
      Sosciety for Neuroscience meeting 2008
    • 発表場所
      米国サンディエゴ
    • 関連する報告書
      2007 実績報告書

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公開日: 2006-04-01   更新日: 2016-04-21  

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