研究課題/領域番号 |
18790196
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
医化学一般
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研究機関 | 神戸大学 (2007) 東京大学 (2006) |
研究代表者 |
山崎 大輔 神戸大学, 医学系研究科, 助教 (50422415)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2007年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2006年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | 細胞運動 / 細胞間接着 / 上皮系細胞 / アクチン細胞骨格 |
研究概要 |
上皮系の細胞が細胞間接着を維持したまま移動する集団運動の分機構を明らかにすることを目的として、MDCK細胞を用いたwound healing assayをモデル系にアクチン細胞骨格の役割を検討した。集団遊走する細胞郡の先端に位置する細胞は運動方向に葉状仮足を伸ばし、またその背後に位置する細胞もその前列に位置する細胞が移動してできた空に集団的運動においても葉状仮足が重要な役割を果たしていると考えられたので、18年WAVE2遺伝子の発現抑制を行い集団的運動に対する効果を検討した。WAVE2の発現抑制により集団先頭およびその後方に位置する細胞の葉状仮足形成が抑制され、集団全体の運動速度が著しく低下した。このことから集団的運動においてもWAVE2依存的に形成される葉状仮足が必須の役割を果たしていることが明らかになった。WAVE2の発見を抑制している細胞郡の運動が回復した。これは集団的運動においては先頭の細胞が生み出す駆動力により後続の細胞は引きずられて移動することができることを示唆している。また形態形成時に起こる集団的細胞運動のモデルとしてHGFにより誘導されるMDCK細胞の細胞遊走を検討した。この実験系においては通常細胞間接着に局在するWAVE2がHGF刺激により葉状仮足へと局在を変化させることにより、細胞間接着の強度が減少し細胞運動が促進されることが明らかになった。以上述べたように本研究ではWAVE2の役割を検討することにより上皮系細胞の運動機構の一端を明らかにすることができた。
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