研究課題/領域番号 |
18790261
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
人体病理学
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研究機関 | 産業医科大学 |
研究代表者 |
松山 篤二 産業医科大学, 大学病院, 講師 (80351021)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2007年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2006年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | 病理学 / 人体病理学 / 軟部腫瘍 / キメラ遺伝子 / 診断学 / 軟部肉腫 |
研究概要 |
我々は以前の検討でパラフィン包埋腫瘍組織からのRT-PCR法を用いて、16例の低悪性線維粘液性肉腫(LGFMS)から腫瘍特異的なFUS-CREB3L2融合伝子の検出を試み、14例で成功している(Am J SurgPathol.2006,30,p1077-84)が、検出されない例もあり、これらは他のタイプの融合遺伝子を有する可能性のほか、手技的の問題や発現量が少ない可能性がある。mRNA発現を解決する方法としてPCRとFISHを用いた融合遺伝子DNAを検出することが挙げられる。一般に軟部肉腫に特異的なキメラ遺伝子においては、互いに融合する遺伝子はともにイントロンに切断点があるため、抽出できる遺伝子の長さに制限があるFFPEからは融合遺伝子DNA検出は難しいと考えられている。しかし、FUS-CREB3L2はエクン内に切断点を有する例も多く、DNAを鋳型としたPCR法でも検出できる可能性がある。LGFMS 14例FFPEからDNAを抽出し、PCR法を用いFUS-CREB3L2の検出を試みた。RT-PCR法で検出できなかった1例含む9例(64%)でFUS-CREB3L2が検出された。シークエンス解析にて、8例のPCR産物はRT-PCRのものと同じ塩基配列であった。これらの方法は感度はRT-PCRには劣るが、LGFMSの補助診断に有用であることが示された(以上の結果はDiagnostic Molecular Pathologyに掲載決定)。FISHに関してはVysis社から市販されているFUS(16p11)のdual color break apart probeを用いてパラフィン包埋組織で検討し一部の症例hybridizationを用いた検討も追加で行っている。
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