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新規がん抑制遺伝子GLTSCR2による発がん・発生制御〜遺伝子欠損マウスを用いて

研究課題

研究課題/領域番号 18790266
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 実験病理学
研究機関秋田大学

研究代表者

佐々木 雅人  秋田大学, 医学部, 助教 (30396527)

研究期間 (年度) 2006 – 2007
研究課題ステータス 完了 (2007年度)
配分額 *注記
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2007年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2006年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
キーワードPTEN / 癌抑制遺伝子 / 遺伝子欠損マウス / rRNAプロセッシング
研究概要

癌抑制遺伝子PTENはPI3K/Aktシグナル伝達路を負に制御する脂質ホスファターゼであり、様々なヒト腫瘍においてその遺伝子変異が報告されている。一方、ヒト腫瘍組織においてはPTENの遺伝子変異を伴わず、そのタンパク質発現が減弱〜消失している例が数多く報告されている。この事は、PTENの発現や活性、タンパク質の安定性が腫瘍形成の抑制に重要である事を示している。最近、PTENと相互作用する分子の一つとしてGLTSCR2が同定された。GLTSCR2はPTENタンパク質と結合・安定化させる事から、GLTSCR2はPTENを標的とする新規癌抑制遺伝子であると考えられた。申請者はGLTSCR2遺伝子の機能や生理的な役割について解明する目的で研究に着手した。
GLTSCR2欠損マウスを作製・解析した結果、その欠損マウスは胎生早期に致死であったことから、GLTSCR2は発生に必須の分子であることを見出した。また、GLTSCR2ヘテロ欠損マウスは、予想に反して、DMBA/TPA誘発による乳頭腫の形成に耐性を示した。以上の結果から、GLTSCR2にはPTEN以外の分子標的が存在する事が示唆された。そこで、GLTSCR2欠損ES細胞を樹立し、解析を行った。GLTSCR2欠損ES細胞は、G_1期での細胞周期停止とアポトーシスの亢進を引き起こす事を見出した。これらの過程は、p19^<Arf>/p53経路に依存している事を明らかとした。さらに、GLTSCR2の欠損はrRNAのプロセッシングを障害する事を突き止めた。その詳細な分子メカニズムについて検討を行ったところ、GLTSCR2はrRNAのプロセッシングに関与する多くの分子種と結合する事を確かめた。以上の事から、GLTSCR2はrRNAのプロセッシング関連分子との相互作用により、その課程を制御している事が推測された。以上の内容について、現在投稿準備中である。

報告書

(2件)
  • 2007 実績報告書
  • 2006 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Pten controls lung morphogenesis, bronchioalveolar stem cells, and onset of lung adenocarcinomas2007

    • 著者名/発表者名
      Yanagi, et. al.
    • 雑誌名

      J. Clin. Invest. 117

      ページ: 2929-2940

    • 関連する報告書
      2007 実績報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] Disruption of the mouse protein Ser/Thr phosphatase 2Cβ gene leads to early pre-implantation lethality.2007

    • 著者名/発表者名
      Sasaki, et. al.
    • 雑誌名

      Mech. Dev. 124

      ページ: 489-499

    • 関連する報告書
      2007 実績報告書
    • 査読あり
  • [学会発表] PTENによる組織幹細胞制御2007

    • 著者名/発表者名
      鈴木, ら
    • 学会等名
      BMB2007(第80回日本生化学会・第30回日本分子生物学会合同総会)ワークショップ
    • 発表場所
      横浜
    • 関連する報告書
      2007 実績報告書

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公開日: 2006-04-01   更新日: 2016-04-21  

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