研究課題/領域番号 |
18790285
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
実験病理学
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研究機関 | 兵庫医科大学 |
研究代表者 |
山田 直子 兵庫医科大学, 医学部, 講師 (10319858)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2007年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2006年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
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キーワード | インターロイキン18 / 転移 / 骨肉腫 / 骨肉種 |
研究概要 |
IL-18が、NKおよびT細胞の殺細胞活性を増強することにより抗腫瘍効果を示すことは、我々の研究を含めた多くの研究により明らかにされている。我々は、NKおよびT細胞を欠く状態のマウスに、高肺転移株のマウス骨肉腫細胞(LM8細胞)を尾静脈から移植し肺転移を起こさせる系を用いて、IL-18の肺転移抑制に及ぼす効果を調べた。 この実験によりIL-18は、抗腫瘍効果とは無関係にLM8細胞の肺転移を抑制する事および、IL-18の肺転移抑制作用は、LM8細胞に対するIL-18の直接作用ではなく、宿主細胞へのIL-18の作用を介する作用である事が明らかとした。さらに、細胞遊走能を調べる傷つけアッセイ法を用いて、IL-18投与マウスの血清が、LM8細胞や他の転移能をもつ腫瘍細胞(Lewis lung carcinoma、 B16melanoma)の遊走を抑制する事を報告した(Nakamura et al. 2006, J Cancer Immunol Immunother)。このIL-18投与マウスの血清中に存在する腫瘍細胞遊走抑制因子を同定する事が、本研究の目的である。 これまでにELISA及びBio-Plex法を用いた解析の結果、いくつかのサイトカインの可能性が否定された。そこで本年度は限外濾過フィルターと液体クロマトグラフィーによる血清画分を用いた解析を行った。限外濾過フィルターを用いた場合では、分子量5万から10万の分画に細胞遊走抑制活性が存在した。液体クロマトグラフィーのイオン交換カラムとゲル濾過カラムを組み合わせると、分子量3万から5万にわずかなピークを検出した、このピークを示すタンパク質に細胞遊走抑制活性があるか検討中である。
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