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CD150遺伝子改変マウスを用いたSSPEの病態の解明

研究課題

研究課題/領域番号 18790324
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 ウイルス学
研究機関九州大学

研究代表者

大野 真治  九州大学, 大学院・医学研究院, 講師 (50419529)

研究期間 (年度) 2006 – 2007
研究課題ステータス 完了 (2007年度)
配分額 *注記
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2007年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2006年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
キーワードウイルス / 感染症 / 微生物 / 麻疹 / SSPE / CD150
研究概要

当教室の1型インターフェロンレセプター欠損CD150遺伝子改変マウス(6〜10週齢)が個体内でのウイルスの増殖を許容することはすでに報告済みである。このマウスにEGFP発現病原性組み換え麻疹ウイルスを腹腔内接種すると、5日目には胸腺を除く全身のリンパ系組織に感染が拡大しウイルスの感染を示すEGFPの発現を蛍光顕微鏡下で観察することが出来るが、中枢神経系ではEGFPの発現を認めなかった。ヒトでは乳幼児期の感染がSSPEのリスクファクターであるために新生児マウス(2生日以内)に腹腔内接種したが、中枢神経への感染を認めなかった。腹腔内投与による中枢神経への感染は困難であると判断し、ウイルスの脳内接種を新生児マウスに対して行った。感染48時間までには頭蓋内のリンパ組織ではEGFPの発現が認められたが、中枢神経系細胞での発現は認められなかった。
また、EGFPを持たない病原株麻疹ウイルスを新生児マウスの腹腔内もしくは脳内に接種し、中枢神経症状を指標に16週間経過観察を行ったがいずれのマウスにおいても症状を認めなかった。これらめことから、個体での中枢神経系への感染は困難であると判断し、急性脳スライスを作製しex vivoでの感染を試みたが感染を認めなかった。
麻疹ウイルスはマウスの細胞では増殖が不良であることが報告されており、このことが原因である可能性も考えられたためマウス細胞への馴化を試みた。ヒトCD 150分子を発現するマウスの細胞を用いて合計30代のウイルスの継代を行ったがマウス細胞でのウイルスの増殖は改善しなかった。
これらのことから、今回使用したマウスでは中枢神経への感染に必要なレセプター分子が欠落している可能性と麻疹ウイルスが感染してもマウスの神経細胞内で効率よく増殖することができない可能性の2つの問題点があり、これらの解決がSSPEのマウスモデル作製の上で不可欠であると考えられる。

報告書

(2件)
  • 2007 実績報告書
  • 2006 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Measles Virus Infection of SLAM (CD150) Knockin Mice Reproduces Tropism and Immunosuppression in Human Infection2007

    • 著者名/発表者名
      Ohno et al.
    • 雑誌名

      Journal of Virology 81

      ページ: 1650-1659

    • 関連する報告書
      2006 実績報告書

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公開日: 2006-04-01   更新日: 2016-04-21  

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