研究課題/領域番号 |
18790338
|
研究種目 |
若手研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
免疫学
|
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
張 明浩 大阪大学, 免疫学フロンティア研究センター, 特任准教授(常勤) (70420453)
|
研究期間 (年度) |
2006 – 2007
|
研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
|
配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2007年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2006年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
|
キーワード | 粘膜免疫 / 好酸球 / ケモカイン / 免疫調節 |
研究概要 |
腸管の粘膜免疫系は、病原微生物の感染などに対しては強く免疫応答を起こす一方で、食物や常在細菌等に対しては免疫応答を起こらないようにしている。状況に応じてバランスよく免疫応答を行ない身体の恒常性の維持に努めている。その中から我々は小腸粘膜固有層の好酸球に着目し、粘膜における免疫寛容や自然免疫反応、および獲得免疫反応における好酸球の抗原提示細胞としての機能を明らかにするために次の研究を行った。まず、小腸粘膜固有層好酸球を分離し抗原の取り込み能力をマイクロビーズや蛍光標識された可溶性タンパクを用いて検討した。小腸粘膜固有層好酸球は樹状細胞と同様に抗原を貪食する事を確認した。次にCD4及びCD8陽性T細胞に対する抗原提示能を調べた結果、樹状細胞に比べてT細胞増殖能力が低かったが、CD4,CD8陽性T細胞ともに明らかに抗原提示能を示した。また、我々は小腸粘膜固有層好酸球がどのようなT細胞サブセットに影響を与えるかを調べるために好酸球を欠損するマウス(Δdbl-GATAマウス、PHILマウス)を用いてTh1、Th2、Treg及びTh17の解析を行った。その結果、野生型と比較してTreg、Th1、Th2は大きな差が認められなかったが、自己免疫疾患や病原性微生物の感染防御に関与しているTh17は好酸球を欠損するマウスにおいて2〜3倍以上の増加を認めた。この結果から好酸球を欠損するマウスにおいて、病原性微生物の感染や自己免疫疾患モデルを用いて更なる研究が必要である可能性が示唆された。
|