研究概要 |
【目的】日本多施設共同コーホート研究(J-MICC Study)の一環として、佐賀市在住の約1万人についてベースライン調査を実施しデータベースを構築し、生活習慣や遺伝的素因と生活習慣病の関連を検討する。【方法】平成17年10月31日から平成19年12月22日にかけて、住民基本台帳から調査時期に40歳〜69歳の市民を校区ごとに抽出し、郵送により研究協力依頼をし、協力の意志がある者について電話にて日程調整を行い、公民館などの調査場所にて説明文書と口頭で研究協力の諸条件を説明して同意を得た後に、生活習慣などに関する自記式と面接による調査、採血、身体計測(身長・体重・体脂肪率・腹囲・臀囲)、血圧測定、電子歩数計による身体活動量の測定を行った。後日、HbAlcも含む血液生化学、肝炎ウイルスマーカー、身体活動量の測定結果を郵送にて通知した。 【結果】発送総数は61,447通(うち平成19年度は25,612通)、返信数は31,002通(50.4%)(うち平成19年度は12,624通(49.3%))、参加者数は12,084人(19.7%)(うち平成19年度は5,144人(20.1%))であった。採血、遺伝子解析、電子歩数計装着に同意し参加したのはそれぞれ12,078人、12,047人、11,981人であった。参加率は校区ごとでは16.4%から24.0%、性別では男性17.5%、女性21.6%、年齢別では40代15.3%、50代18.5%、60代26.2%であった。 【考察】返信率、参加率に影響を与える要因として性、年齢、校区の特性、調査日と会場の利便性、Reminderの送付などが考えられた。調査票の入力が終了し、現在データクリーニング中である。またDNA抽出にも着手し6月中には終了予定である。今後は、生活習慣、身体活動量、血液データとの関連について詳細な検討を実施する予定である。
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