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頭頸部がんの発病に対する遺伝子環境要因の交互作用に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 18790390
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 衛生学
研究機関愛知県がんセンター研究

研究代表者

鈴木 勇史  愛知県がんセンター(研究所), 疫学・予防部, 主任研究員 (70416163)

研究期間 (年度) 2006 – 2007
研究課題ステータス 完了 (2007年度)
配分額 *注記
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2007年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2006年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
キーワード頭頸部がん / リスク / 遺伝子多型 / アルコール代謝酵素 / 葉酸代謝酵素 / 飲酒習慣 / 頭頸部癌 / 抗酸化作用 / 喫煙 / 飲酒
研究概要

本研究は,頭頸部がんの発症に関わる生活習慣,遺伝的背景を明らかにすることを目的としている。本年度は葉酸代謝酵素とアルコール代謝酵素の遺伝子多型と頭頸部がんのリスクについて症例対照研究で検討した。症例は組織学的に頭頸部扁平上皮癌と診断された237例(口腔がん119例,咽頭がん86例,喉頭がん32例),対照は当センターを受診した非がん患者で,症例に対して年齢,性を1:5でマッチさせた711例とした。葉酸代謝酵素のMethylenetetrahydrofolate reductase(MTHFR),methionine synthase(MTR),methionine synthase reductase(MTRR),thymidylate synthetase(TS)とアルコール代謝酵素のalcohol dehydrogenase 2(ADH2),aldehyde dehydrogense 2(ALDH2)の遺伝子多型をPCR法にて測定した。関連の指標としてロジステック回帰分析によるオッズ比(OR)と95%信頼区間(95%CI)を用いた。また,飲酒,喫煙,葉酸摂取などの生活習慣とこれらの遺伝子多型を組み合わせて解析し,遺伝子環境交互作用を検討した。結果は,葉酸代謝酵素の遺伝子多型単独での解析では,どの遺伝子多型においても頭頸部がんのリスクとの間に関連は認められなかった。飲酒習慣との組み合わせ解析による検討で,MTHFR C677T遺伝子多型と飲酒習慣が頭頸部がんのリスクに交互作用を示した。大量飲酒者においてMTHFR C677TのCアレルは頭頸部がんのリスクであったが,Tアレルでは関連を認めなかった。アルコール代謝酵素の遺伝子多型に関する検討では,ADH2 Arg/Arg(OR=2.67;95%CI,1.51-4.57),ALDH2 Glu/Lys(0R=1.66;95%C1,1.20-2.31)は頭頸部がんのリスクであった。さらにそれらの遺伝子多型の組み合わせ解析による検討では,ADH2 Arg/ArgかつALDH2Glu/Lysである大量飲酒者は,リスクが増大することを認めた(OR=11.3;95%CI,2.97-43.3)。以上のことから,上記の遺伝子多型と飲酒習慣を組み合わせて検討することにより,頭頸部がんの高リスク集団を特定できることがわかり,そのことは予防対策に意義高いものであると考えた。

報告書

(2件)
  • 2007 実績報告書
  • 2006 実績報告書
  • 研究成果

    (8件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 4件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] One-carbon metabolism-related gene polymorphisms and risk of head and neck squamous cell carcinoma: case-control study2007

    • 著者名/発表者名
      Suzuki T
    • 雑誌名

      Cancer Science 98

      ページ: 1439-1446

    • NAID

      10019998878

    • 関連する報告書
      2007 実績報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] Gene-gene and gene-envimnment interactions between alcohol drinking habit and polymorphisms in alcohol-metabolizing enzyme genes and the risk of head and neck cancer in Japan2007

    • 著者名/発表者名
      Hraki A
    • 雑誌名

      Cancer Science 98

      ページ: 1087-1091

    • 関連する報告書
      2007 実績報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] Impact of one-carbon metabolism-related gene polymorphisms on risk of lung cancer in Japan:a case-control study2007

    • 著者名/発表者名
      Suzuki T
    • 雑誌名

      Carcinogenesis 28

      ページ: 1718-1725

    • 関連する報告書
      2007 実績報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] 口腔がんの分子疫学2007

    • 著者名/発表者名
      鈴木 勇史
    • 雑誌名

      頭頸部癌 33

      ページ: 217-219

    • NAID

      10019775560

    • 関連する報告書
      2007 実績報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] Effect of dietary antioxidants and risk of oral, pharyngeal and laryngeal squamous cell carcinoma according to smoking and drinking habits.2006

    • 著者名/発表者名
      Suzuki T
    • 雑誌名

      Cancer Science 97・8

      ページ: 760-767

    • NAID

      10018768330

    • 関連する報告書
      2006 実績報告書
  • [学会発表] 葉酸の探取、葉酸代謝酵素の遺伝子多型と頭頸部がんのリスク2007

    • 著者名/発表者名
      鈴木 勇史
    • 学会等名
      がん予防大会in TOKYO 2007
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      2007-07-13
    • 関連する報告書
      2007 実績報告書
  • [学会発表] 口腔がんの診断と治療分子生物学的診断2007

    • 著者名/発表者名
      鈴木 勇史
    • 学会等名
      第31回頭頸部癌学会
    • 発表場所
      横浜
    • 年月日
      2007-06-14
    • 関連する報告書
      2007 実績報告書
  • [学会発表] One-carbon metabolism related gene polymorphisms and risk of head and neck squamous cell carcinoma2007

    • 著者名/発表者名
      Suzuki T
    • 学会等名
      AACR Annual Meeting 2007
    • 発表場所
      Los Angeles
    • 年月日
      2007-04-16
    • 関連する報告書
      2007 実績報告書

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公開日: 2006-04-01   更新日: 2016-04-21  

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