研究課題/領域番号 |
18790417
|
研究種目 |
若手研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
法医学
|
研究機関 | 旭川医科大学 |
研究代表者 |
浅利 優 旭川医科大学, 医学部, 助教 (40360979)
|
研究期間 (年度) |
2006 – 2007
|
研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
|
配分額 *注記 |
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2007年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2006年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
|
キーワード | ミトコンドリアDNA / 塩基長ヘテロプラスミー / 同一母系 / サブクローニング / ヘテロプラスミー / 組織間比較 / PCRダイレクトシークエンス |
研究概要 |
ミトコンドリアDNAの塩基番号303-309のC挿入・欠失および16189T→C置換による塩基長ヘテロプラスミーを保有する2組の母子を対象とした。それぞれ血液、口腔粘膜、爪を1試料ずつ、毛髪は一個人から4試料を採取し、サブクローニングおよびPCRダイレクトシークエンスにより解析した。塩基番号303-309において2組の母子の組織間で構成成分に顕著な違いが観察された。1組目の母子では全般にC8が高い割合で観察され、C7やC9といった出現割合が低いC連続数が口腔粘膜、爪、毛髪で母から子へと減少傾向を示していた。しかしながら、子由来の血液試料ではそれらの割合が母由来のものと比較して増加しており、母子間でのC連続数の構成割合の変化(増加、減少)が組織ごとに異なることが明らかとなった。次に、2組目の母子では一部の毛髪を除いた試料で、C9とC10がほぼ同程度の高い割合を示しており、明確な塩基長ヘテロプラスミーを形成していた。血液、口腔粘膜、爪において類似したパターンが示されたが、一部の毛髪ではこれとは顕著に異なるパターンが観察された。母由来の毛髪の1試料および子由来の4試料においてはC9の割合が特に高く、そのうち子由来の1試料ではC9のホモスプラスミーと考えられるパターンが観察されたことから、この母子間では毛髪のみ顕著な違いが観察された。一方、塩基番号16189T→Cによる塩基長ヘテロプラスミーは、母子2組のすべての試料において異なるC連続数の出現割合に顕著な違いは観察されなかった。以上より、塩基番号303-309の塩基長ヘテロプラスミーの母子間に観察されるパターンの相違は組織ごとに一様ではないものの、同一である場合には母系のつながりを積極的に示すものとなりうる。
|