研究課題/領域番号 |
18790445
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
消化器内科学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
大田 幹 東京大学, 医学部・附属病院, 医員 (50422283)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2007年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2006年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | 胃癌 / GLI転写因子 / MAPキナーゼ / 肝細胞癌 / Hedgehog interacting protein / Hedgehogシグナル / Hodgehogシグナル / SMOたんぱく |
研究概要 |
今回の研究では数種の胃癌細胞株を用いてhedgehogリガンド依存性のシグナル活性が癌発育進展に極めて重要なMAPキナーゼシグナル伝達系によって一部制御されている可能性を示すことができた。MAPKシグナルを構成するキナーゼ分子MEK1はHedgehogシグナルを伝える転写因子の一つであるGLI1の主にN末端に作用してGLI1の転写活性を高め、下流の転写産物である抗アポトーシス遺伝子BCL2やPTCHの発現を上昇させることがわかった。これらの成果は国際学会で報告し、現在英文で投稿中である。 また本研究では肝癌細胞株においてもhedgehogリガンド依存性にhedgehogシグナルが活性化しており、このシグナル活性化が肝癌細胞の増殖に重要な役割を果たしていることが示された。さらにhedgehogシグナルは膜タンパクの一つであるHedgehog interacting protein(HIP)の発現によってhedgehogシグナルが遮断されることを示し、多くの肝癌細胞株、さらに肝癌臨床症例においてもこのHIP遺伝子がDNAメチル化機序により発現が抑制されていることを発見した。これらの結果はH工Pが肝癌における癌抑制遺伝子として重要な役割を果たすことを示すものであり、今後の肝癌治療を考える上でも大変興味深いものであった。以上の成果は国際学会で報告し、さらに英文専門雑誌にも掲載されることとなった。
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