研究課題/領域番号 |
18790460
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
消化器内科学
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研究機関 | 島根大学 |
研究代表者 |
古田 賢司 島根大学, 医学部, 助教 (40362933)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2007年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2006年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | 逆流性食道炎 / 糖尿病 / 食道運動機能 / カプサイシン感受性神経 / カルシトニン遺伝子関連ペフチド(CGRP) / GERD / CGRP |
研究概要 |
平成19年度は、前年度の症例数よりもさらに対象症例を増やし、正常者、逆流性食道炎患者、糖尿病患者の食道運動機能をチェックした。その結果、正常者と比較して、糖尿病患者においては食道蠕動圧の上昇は見られないが食道蠕動速度の低下が認められた。我々は食道運動に影響を与えるとされる高血圧治療剤であるCa拮抗薬、ARB、βプロッカーの食道運動機能に対する影響について検討を行っているが、その中で食道体部蠕動圧が高くなれば食道蠕動速度は低下すること、逆に蠕動圧が低くなれば蠕動圧は速くなることを明らかとしている。糖尿病患者においては、食道蠕動圧の上昇が見られないのにもかかわらず速度が低下しているという検討結果から、糖尿病患者における逆流性食道炎の高頻度発症,重症化の機序として、何らかの原因で食道運動機能が低下し食道のクリアランス機能が悪化していることが考えられた。糖尿病で見られる抹消神経障害のうち、食道知覚の障害が運動機能低下に影響を与えているかに関しての検討はみられていない。そこで、ラット慢性逆流性食道炎モデルを作製し、ラットの食道知覚に関与すると考えられるカプサイシン感受性神経への影響について、カルシトニン遺伝子関連ペプチド(CGRP)、サブスタンスPの蛋白発現を解析し検討した。その結果、CGRP、サブスタンスPの発現の低下がみられ、糖尿病に伴う末梢性神経症が食道感受性低下に影響を与えることが明らかとなった。 また、この研究中に逆流性食道炎及び食道裂孔ヘルニアに対する動脈硬化の影響に関して検討し、食道裂孔ヘルニアをもつ患者で動脈硬化に関連する指数が有意に高いこと、逆流性食道炎患者では動脈硬化に関連する指数に影響しないことを明らかとし、英文誌に投稿し受理された。
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